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サイエントロジー(Scientology)の闇 : 創設者の息子が語る「魂の略奪」の実態

· 207 min read
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前置き+コメント

過去記事で幾多の、「グルを自称する詐欺師」や、「カネ目的のカルト宗教」、「盲目的な原理主義者」を取り上げてきたが、この頃になってイカれた信者が過去記事に反応して湧いてきている。こういった「応援」に応えて悪辣カルトやグルを自称する詐欺師の批判記事を増やすことにした。


過去記事、

サイエントロジーと黒魔術の関係 (途中:その1) (2015-12-02)

でチラリと取り上げたが、Scientology の創設者の L. Ron Hubbard には息子の L. Ron Hubbard, Jr. (下。後に Ronald DeWolf と改名)がいた。

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(ref: https://www.lermanet.com/scientologynews/penthouse-LRonHubbardJr-interview-1983.html)

その息子が雑誌 Penthouse(1983-06) に掲載されたインタビュー記事の中で衝撃の告白をしていた。その記事の

  • NotebookLM による整理
  • DeepL による和訳

を参考資料として以下に記録しておく。


以下、情報源を NotebookLM で整理した内容。

要旨

この資料は、サイエントロジー創設者の息子である‌‌L・ロン・ハバード・ジュニア‌‌への独占インタビューを中心に、組織の隠された実態を告発しています。

ジュニア氏は、父親が‌‌黒魔術や薬物‌‌に深く傾倒し、宗教を単なる金儲けの手段として利用していたと激しく批判しました。記事内では、組織による‌‌高額な費用請求や精神的抑圧‌‌、さらには反対者への執拗な報復活動の実態が詳細に語られています。

一方で、教団側はこれらの主張を全面的に否定し、ハバード氏の生存と正当性を主張する‌‌反論‌‌を掲載しています。全体として、神秘のベールに包まれた組織の内側を、身内の視点から‌‌衝撃的に暴き出した‌‌記録となっています。

目次

  1. 前置き+コメント
  2. 要旨
  3. サイエントロジーの実態:L・ロン・ハバード・ジュニアによる証言と組織の内幕
    1. 1. エグゼクティブ・サマリー
    2. 2. 創設者L・ロン・ハバード・シニアの人物像と出自
    3. 3. 教団の教義と運営メカニズム
    4. 4. 国際的諜報活動と犯罪行為
    5. 5. 法廷闘争と現状
    6. 6. 教団側の反論:ヒーバー・イェンチ会長の主張
    7. 7. 結論
  4. サイエントロジー教会とL・ロン・ハバードに関する証言まとめ
  5. 調査分析レポート:組織的圧迫戦術と秘密裏な資産運用の実態
    1. 1. イントロダクション:本報告書の目的と戦略的重要性の提示
    2. 2. 「フェアゲーム」ドクトリン:法的・心理的攻撃の構造分析
    3. 3. 諜報活動と強制的コントロール:心理的搾取のメカニズム
    4. 4. 財務スキームの解明:資産の流動的隠蔽と資金洗浄
    5. 5. 法執行およびリスク管理への教訓
  6. 組織行動ケーススタディ:創設者の病理的特性と組織規範への転換プロセス
    1. 1. エグゼクティブ・サマリー:リーダーシップ病理の組織的転写
    2. 2. 創設者ハバード・シニアの心理的プロファイルと行動特性
    3. 3. 「オーディティング」:心理的脆弱性を利用した情報支配メカニズム
    4. 4. 組織的防衛と攻撃:フェアゲーム(Fair Game)ドクトリンの解剖
    5. 5. 総括:知識労働者への示唆と組織行動の教訓
  7. 【基本概念解説】サイエントロジーの教義枠組みと実態:ダイアネティックスからOTまで
    1. 1. イントロダクション:組織の起源と「宗教」への転換
    2. 2. ダイアネティックス(Dianetics):現代の精神保健学か、SFか
    3. 3. オーディティング(Auditing)とEメーター:カウンセリングの皮を被った管理手法
    4. 4. オペレーティング・セタン(OT):神格化への道と「魂の破壊」
    5. 5. 組織の論理:「フェア・ゲーム」と徹底した敵対者排除
    6. 6. まとめ:学習者のためのインサイト
  8. 科学的療法から「教会」へ:サイエントロジー創設の歴史的転換点
  9. 組織の起源と本質
  10. 教義と実践
  11. 暗黒面とオカルト
  12. 統制と嫌がらせ(フェアゲーム)
  13. 外部との関わり
  14. Hubbard 父子の葛藤
  15. 情報源記事の DeepL 訳
  16. 情報源

情報源

サイエントロジーの実態:L・ロン・ハバード・ジュニアによる証言と組織の内幕

本文書は、1983年に雑誌『Penthouse』に掲載されたサイエントロジー創設者の息子、L・ロン・ハバード・ジュニア(改名後のペンネーム:ロン・デヴォルフ)への独占インタビュー、および教団側の反論に基づき、当該組織の実態、創設者の人物像、そして運営手法をまとめたブリーフィング・ドキュメントである。


1. エグゼクティブ・サマリー

本資料の核心となる論点は以下の通りである。

  • 創設の動機と背景: サイエントロジーは、困窮していたSF作家であるL・ロン・ハバード・シニアが、富と権力を得る目的で「宗教」という形態を利用して創設したものである。
  • オカルトとの深い関わり: 教団の教義の根幹には黒魔術やオカルトの儀式があり、精神的指導とされる「オーディティング」は、これらを現代的に焼き直した「魂の破壊」の手法であると指摘されている。
  • 組織による支配と暴力: 「フェア・ゲーム(正当な標的)」ドクトリンに基づき、批判者や離反者に対しては、恐喝、訴訟、物理的暴力を含む徹底的な嫌がらせが行われてきた。
  • 不法行為と諜報活動: 政府文書の窃盗や、KGB(ソ連国家保安委員会)への情報提供、軍事情報の収集といった国際的な諜報活動への関与が具体的に告発されている。
  • 教団側の姿勢: 教団側はこれらの告発を全面的に否定し、告発者の信憑性を攻撃するとともに、創設者の生存を主張し、メディアに対して強い敵意を示している。

2. 創設者L・ロン・ハバード・シニアの人物像と出自

ハバード・ジュニアの証言によれば、シニアの人物像は公式の伝記とは大きく異なり、暴力と薬物、そして権力欲に支配されたものであった。

  • SF作家から教祖へ: 1940年代後半、経済的に困窮していたシニアは「金持ちになる方法は宗教を始めることだ」と公言していた。1950年に出版された『ダイアネティックス』は、既存の概念を混合し、自らの妄想を付け加えたもので、科学的調査に基づいたものではなかった。
  • 黒魔術への傾倒: シニアはアレイスター・クロウリーを崇拝し、自らを「獣666(アンチキリスト)」の化身であると信じていた。ジュニアに対して、黒魔術の儀式のために幼少期から薬物(フェノバルビタール等)を混入したガムを与えるなどの虐待を行っていた。
  • 暴力性と私生活: 家族や女性に対して極めて暴力的であり、ジュニアの母親に対してコートハンガーを用いた堕胎を試みたという目撃証言がある。また、深刻な薬物中毒(コカイン、バルビツール酸系等)であり、晩年は自身の教義が機能していないことを隠すために隠遁生活を送っていた。

3. 教団の教義と運営メカニズム

サイエントロジーの活動は、一見すると自己啓発セラピーの形態をとっているが、その実態は金銭搾取とマインドコントロールのシステムであるとされる。

オーディティング(カウンセリング)の正体

  • 金銭搾取: 参加者は全財産を投げ打つまで、高額なセッションを受け続けるよう強要される。
  • 性的情報の収集と恐喝: カウンセリングを通じて個人の性的嗜好や過去の過ちを詳細に記録し、それを離反を防ぐための恐喝材料(ブラックメール)として利用する。
  • 魂の破壊: ジュニアは、オーディティングの本質を「精神的なハンマーで魂を粉砕し、力を吸い取る行為」であり、究極の吸血行為(ヴァンパイリズム)であると定義している。

組織による統制

  • フェア・ゲーム・ドクトリン: 敵とみなした相手を破壊するためなら、いかなる手段(訴訟、嫌がらせ、社会的抹殺)も正当化されるという方針。
  • 物理的監禁と暴力: 1950年代から、命令に従わないメンバーに対する物理的な暴行や監禁が行われていた。ジュニア自身も「教育」の名の下に学生を力ずくで連れ戻すなどの実行犯であったことを認めている。

4. 国際的諜報活動と犯罪行為

教団は単なる宗教組織の枠を超え、国家安全保障に関わる違法活動に従事していた疑いがもたれている。

  • 政府への侵入: シニアの妻、メアリー・スー・ハバードは、政府文書の窃盗罪で連邦刑務所に服役している。
  • KGBとの接触: シニアは、英国の本部(セントヒル・マナー)を購入する資金を得るため、KGBに教団のファイルを閲覧させ、4万ポンドを受け取ったとされる。
  • 軍事情報の流出: オーディティングを通じて、軍関係者から赤外線追尾ミサイルの計画などの機密情報を入手し、ソ連側に流していたという証拠が示されている。

5. 法廷闘争と現状

1982年、ハバード・ジュニアは父シニアの死亡または心身喪失を証明するための訴訟をカリフォルニア州で提起した。

  • 提訴の理由: 教団がシニアの死を隠蔽し、莫大な遺産を浪費していると考えたため。また、一族に遺産を還元させることも目的の一つであった。
  • 身の危険: ジュニアは、自身が「知りすぎている」ことから、教団による報復や暗殺の危険に常にさらされていると主張している。異母弟のクエンティンの不審死も、教団による殺害であると確信している。

6. 教団側の反論:ヒーバー・イェンチ会長の主張

サイエントロジー教会(当時)の会長ヒーバー・イェンチは、これらの告発に対して以下のように反論している。

  • 告発者の否定: ジュニアを「犯罪者」「変質者」「24年間も教団を離れている無関係な人物」と呼び、証言の信憑性を完全に否定した。
  • 創設者の生存: 1983年2月付の最新のインク、筆跡、指紋を用いた鑑定結果を法廷に提出しており、シニアは生存し、組織をコントロールしていると主張した。
  • メディア批判: 『Penthouse』誌を含むメディアを「精神医学を支持し、倫理を欠いた攻撃者」と決めつけ、取材に対して非協力的な態度を示した。
  • 組織の正当性: サイエントロジーは「効果的なシステム」であり、多くの人々が恩恵を受けていると主張。貧困層であってもスタッフとして働くことでサービスを受けられるとしている。

7. 結論

ハバード・ジュニアの証言によれば、サイエントロジーは「魂のレイプ」とも呼ぶべき危険なカルトであり、創設者の SF 的な空想とオカルトへの傾倒、そして組織的な犯罪行為によって構築されたものである。一方で教団側はこれを「精神医学勢力による陰謀」と位置づけ、強力な法的・対外的攻勢を維持している。本件は、宗教の自由と反社会的な組織犯罪の境界線を問う極めて深刻な事例である。

サイエントロジー教会とL・ロン・ハバードに関する証言まとめ

人物/対象役割/関係性主な告発・主張内容活動時期関連する違法行為/疑惑組織の反応・反論
L・ロン・ハバード・ジュニア(ロン・デウォルフ)創設者L・ロン・ハバードの息子、元組織幹部父は黒魔術やサタン崇拝に深く関与しており、自身も幼少期にフェノバルビタール入りのガムを与えられたと主張。母への凄惨な中絶儀式を目撃したほか、組織の本質は黒魔術であり、魂の破壊(ソウル・クラッキング)、薬物使用、暴力、マインドコントロール、金銭的搾取、ソ連(KGB)への情報提供が行われていると告発。1950年代〜1980年代(1959年に脱退、1982年に法的措置を開始)黒魔術儀式、薬物使用、身体的虐待(暴行・監禁)、恐喝・ブラックメール、マネーロンダリング、KGBへの機密情報売却、諜報活動(フェア・ゲーム政策)。ヘーバー・イェンチ会長は、デウォルフを「犯罪者」「ペテン師」「変質者」と呼び、24年以上組織を離れているため実態を知らないと反論。ハバード・シニアの死亡説についても、最新の科学的手法で存命と支配力を証明していると主張。

[1] Penthouse, Inside the Church of Scientology An Exclusive Interview with L Ron Hubbard Jr (AKA Ron DeWolfe)

調査分析レポート:組織的圧迫戦術と秘密裏な資産運用の実態

1. イントロダクション:本報告書の目的と戦略的重要性の提示

本報告書は、法的保護の枠組みである「宗教」を隠れ蓑に、組織的な犯罪行為や諜報活動、複雑な資金洗浄スキームを構築している非伝統的組織の脅威を分析するものである。本分析の主要な根拠は、組織創設者の実子であり、かつて組織内で訓練ディレクター(Director of Training)としてシステム構築の中枢にいたL・ロン・ハバード・ジュニア(後のロン・デヴォルフ)による内部証言である。彼の視点は、単なる離脱者の告発を超え、組織の設計思想を熟知した「内部関係者」による戦略的インテリジェンスとしての価値を有している。

法執行機関およびリスク管理専門家にとって、本組織が特異な脅威となるのは、その構造が「信教の自由」という法的障壁を最大限に活用し、外部からのデューデリジェンスを無効化するように設計されているためである。ハバード・ジュニアは、この組織の本質を個人の精神を破壊する「一元的な支配構造」と定義し、それが薬物依存に匹敵する社会的危険性を孕んでいると指摘している。次セクションでは、組織が敵対者に対して展開する「フェアゲーム」ドクトリンの本質的な危険性と、その法的・心理的な攻撃構造を解明する。

2. 「フェアゲーム」ドクトリン:法的・心理的攻撃の構造分析

組織の防衛および攻撃戦略の中核は、「フェアゲーム(公正な標的)」思想に集約される。これは、組織に批判的な人物やメディアを「敵」と定義し、いかなる手段を用いてでもその活動を停止・破壊することを正当化する攻撃的ドクトリンである。

このドクトリンにおいて、司法制度は正義を追求する場ではなく、敵対者を疲弊させ、物理的・精神的・金銭的に破滅させるための「武器」として利用される。ハバード・ジュニアは、創設者がこの戦術を組織員に徹底させていた実態を次のように証言している。

「父は我々全員に叩き込んだ。裁判には勝つために行くのではない。敵を嫌がらせ、遅延させ、財政的・肉体的・精神的に消耗させるために行くのだ。考えつく限りのあらゆる申し立てを行い、彼らを法廷に封じ込めるのだ。……彼は報道機関を完全にコントロールすることを望み、それを実現した。」

具体的工作と悪質性の分析

組織による攻撃手法は、単なる法廷闘争に留まらず、高度に組織化された偽装工作を伴う。

  • パウレット・クーパー氏への攻撃: 批判的な著作を出版した人物に対し、組織は約50万ドルもの巨費を投じて執拗な破壊工作を展開した。
  • 公職者への偽装工作: クリアウォーター市長に対する「ひき逃げ事故の捏造」や、州司法次官補に対して組織員が尼僧に変装し、彼による妊娠を主張する「偽装妊娠工作」など、公権力の信頼を失墜させるための極めて悪質な工作が実行されている。

戦略的評価(So What?)

これらの攻撃的リティゲーション(威圧的訴訟)がもたらす最大のリスクは、メディアの「自己検閲」による沈黙である。ハバード・ジュニアは、この状況を1930年代のドイツにおける言論封殺に例え、法的コストと報復を恐れた報道機関が機能不全に陥っていると警告した。この沈黙は組織の不正を隠蔽する構造的要因となっており、法執行機関にとっては情報の遮断という深刻な障害を意味する。

3. 諜報活動と強制的コントロール:心理的搾取のメカニズム

本組織の統制力は、個人のプライバシーを収集し、それを武器化して「心理的ブラックメール(脅迫)」へと転用する高度な諜報活動に依拠している。

心理情報の兵器化と「ソウル・クラッキング」

組織の根幹にある「オーディティング(カウンセリング)」は、実態として高度なインテリジェンス収集プロセスである。

  • 性的機密の把握: オーディティングを通じて対象者の性的逸脱、欲望、幻想に関する詳細な情報を収集する。
  • 「鼻の輪(コントロール)」: 収集された性的機密は、離脱防止や協力強制のための強力な脅迫材料となる。組織に従わない場合、これらの秘密を家族や職場に暴露するという心理的拘束を常態化させている。
  • 心理的破砕技術: ハバード・ジュニアはこれを「ソウル・クラッキング(魂を砕く)」と呼称した。創設者自身が「Beast 666(獣666・アンチキリスト)」を自称し、黒魔術、催眠、さらには薬物(10歳のジュニアに与えられたフェノバルビタール等)を組み合わせることで、対象者の自我を崩壊させ、組織の意志に従順な状態へと再構築する。

国家安全保障上のリスク評価(So What?)

この諜報能力は、個人の支配に留まらず、国家機密の流出にまで発展している。

  • 軍事・政府への浸透: 赤外線追尾ミサイルの設計に携わった主任エンジニアをオーディティングを通じて掌握し、得られた機密情報をKGBに4万ポンドで売却した事案が報告されている。
  • 対外諜報機関との協力: 創設者は「彼らがそこにいることを望む」と述べ、ロンドン事務所にKGB工作員が自由に出入りすることを許可していた。また、英国政府高官(労働党幹部)の性的弱点を把握し、彼を「性的奴隷」の供給や国家情報の売却に従事させるなど、カルト組織が外国諜報機関のフロントとして機能する重大な国家安全保障上のリスクを提示している。

4. 財務スキームの解明:資産の流動的隠蔽と資金洗浄

組織の財務戦略は、法の追及から逃れるための「匿名性」と、当局による差し押さえを回避するための「極めて高い流動性」を最優先事項としている。

財務実態の比較分析

組織は「宗教活動」のラベルを用いながら、その裏で徹底した利益追求と資金洗浄を行っている。

項目表面上の主張(宗教的粉飾)財務上の実態(資産運用)
資金調達自発的な寄付、精神的奉仕資産の徹底した搾取(家、株、現金化の強要)
保管方法公的な銀行口座、透明な会計靴箱への現金保管、銀行を介さない物理移動
資産形態固定資産、長期投資逃亡用のスーツケース、海外送金による高流動性
利益追求非営利・慈善目的金銭を含まない郵便物の即時廃棄(徹底した選別)

資産の隠蔽と洗浄の手法

1959年時点で、創設者は約2,000万ドル(現代の価値では巨額)の個人資産を確保していた。特筆すべきは、フィラデルフィアでFBIや連邦執行官から「法廷侮辱罪」での追及を受けた際、創設者は現金を詰め込んだスーツケースとメーリングリストを抱えて逃亡した事実である。銀行を信用せず、常に「逃亡可能な状態(流動性の維持)」で資産を管理する姿勢は、組織の資産防衛における基本原則となっている。

戦略的評価(So What?)

資産の流動性と匿名性の維持は、IRS(内国歳入庁)やFBIによる資金追跡や差し押さえを極めて困難にさせている。組織は既存の法的枠組みを遵守するのではなく、独自の法を優先する「国家内国家」として機能しており、金融規制のブラインドスポットを突くことで、指導者の逃亡と組織の永続性を担保している。

5. 法執行およびリスク管理への教訓

以上の分析に基づき、法執行機関および企業のセキュリティ担当者が、このようなカルト的組織に対峙する際の戦略的留意点を以下に提示する。

  • 実態ベースのデューデリジェンスの実施: 組織が掲げる「宗教」「カウンセリング」というラベルを排除し、実態としての「諜報活動」「資金洗浄」「心理的脅迫」に基づいた捜査・評価を優先すること。
  • 内部告発者の戦略的保護: ハバード・ジュニアのような重要インサイダーは、組織の「フェアゲーム」ドクトリンの最優先ターゲットとなる。情報の検証プロセスを厳格化しつつ、彼らの証言が持つ「設計者視点」の情報を国家安全保障上の資産として扱う必要がある。
  • SLAPP(威圧的訴訟)および心理工作への耐性構築: 組織は法廷を攻撃兵器として利用する。個別の捜査員や担当者がターゲットにされた際のバックアップ体制と、捏造工作(偽装妊娠やひき逃げ捏造等)に対する証拠能力の早期確保が不可欠である。

総括 本調査が示す実態は、宗教的信念の仮面を被った、高度な諜報能力と冷徹な攻撃戦術を併せ持つ非国家的アクターの姿である。ハバード・ジュニアが「魂のレイプ」と断じたその本質的危険性を軽視することは、法執行および社会の安全保障に対する重大な過失を招くことと同義である。

[以上]

組織行動ケーススタディ:創設者の病理的特性と組織規範への転換プロセス

1. エグゼクティブ・サマリー:リーダーシップ病理の組織的転写

本ケーススタディは、創設者L. ロン・ハバード・シニアの個人的な病理が、いかにして組織のDNAへと組み込まれ、知識労働者が教訓とすべき「組織の機能不全モデル」として成立したかを分析するものである。本組織は、単なる宗教的集団ではなく、現実の三次元的世界を拒絶し、創設者の妄想に基づいた「一次元的なクローズドループ・システム(閉鎖回路)」として設計されている。

分析の結果、ハバード・シニアの個人的な強迫観念――中絶儀式、オカルト崇拝、および多種多様な薬物乱用――は、組織運営の根幹に戦略的に配置されていた。特に1953年の「教会」としての再定義は、医学界や国税庁(IRS)からの追及を逃れるための戦略的ピボットであり、リーダーのパラノイアを組織の生存戦略へと変換した象徴的な事例である。このシステムは、最終的に「魂の略奪(Rape of the soul)」と称される個人の自律性消失を目的とした、極めて特異な支配構造を構築した。

次セクションでは、この組織的機能不全の「入力値」となった創設者の具体的な心理的背景と行動特性について詳述する。

2. 創設者ハバード・シニアの心理的プロファイルと行動特性

組織形成において、リーダーの個人的特性は文化を規定する決定的な入力値となる。ハバード・シニアの場合、その特性は「詐欺師と悪党の家系(Long line of rogues and scoundrels)」という遺伝的な病理の継承に根ざしており、以下の3つの側面から組織に転写された。

薬物依存と二重性

ハバード・シニアは、コカイン、アンフェタミン、フェノバルビタールなどの多用による「薬理的に誘発された状態依存学習(Pharmacologically induced state-dependent learning)」の状態にあった。これらの薬物は、彼にとって単なる嗜好品ではなく、「深淵の領域」へアクセスし妄想的傾向を強化するためのツールであった。興味深いことに、彼は10歳の息子にフェノバルビタールを混ぜたガムを与え、トランス状態へ誘導しようとした。これは、薬物による現実歪曲と妄想の共有が、家庭内から組織全体へと拡大されるプロセスの初期形態である。

オカルト思想と絶対権力モデル

アレイスター・クロウリーの思想に傾倒し、自らを「獣 666(アンチ・キリスト)」の再来と見なした彼は、自らの意思を唯一の法とする「汝の欲する所をなせ(Do as thou wilt)」という絶対権力モデルを確立した。彼はサタンとの同一視を通じて、他者の精神を粉砕する「魂の破壊(Soul cracking)」を組織の最高目標に据えた。これは、組織をリーダーの意思を実現するための、道徳的制約のない一元的な道具へと変貌させた。

対人暴力と女性蔑視の正当化

ハバード・シニアの行動は、家族や周囲の女性に対する身体的暴力(殴打、歯を折るなどの傷害)に満ちていた。特に、自身の子供に対して胎児期にコートハンガーを用いた中絶儀式を試みるなど、生命を支配・排除する対象としてのみ扱う傾向が顕著であった。こうした「敵対者や弱者を徹底的に痛めつけることで支配を確立する」というサド・パソロジー(加虐的病理)は、後に組織の対外的な「総力戦ドクトリン」として制度化されることとなる。

3. 「オーディティング」:心理的脆弱性を利用した情報支配メカニズム

組織の基幹業務である「オーディティング」は、創設者の支配欲求を「産業化」した情報収集および略奪的収益化システムである。その起源は1950年の「ダイアネティックス研究財団」に遡り、当時から「金を含まない封筒を即座に破棄する」という徹底した営利主義と病理が融合していた。

性情報の体系的収集とブラックメール

オーディティングは、癌を含むあらゆる肉体的・精神的問題の原因を「性の逸脱」に求め、個人の性的不名誉や幻想を詳細に記録する。これは「カウンセリング」を装った情報収集活動であり、収集されたデータは個人の離反を防ぐ「脅迫の資産(ブラックメール・アセット)」として機能する。1953年の「教会」化という組織的転換は、こうした医療行為に類似した尋問プロセスを宗教的特権の背後に隠蔽し、法規制を回避するための巧妙な策であった。

Eメーターによる心理的透明化

皮膚電気抵抗計(Eメーター)を用いたプロセスは、被験者の微細な身体反応を可視化することで、個人の内面を組織に対して完全に透明な状態に置く。これにより、信者は指導部に対する絶対的服従を物理的に強制される。

ビジネスモデルとしての病理

このシステムの収益性は、顧客(信者)が自らの精神的支配を受けるために多額の費用(かつては時給25ドル、後に300ドル以上)を支払う点にある。家、車、株を処分させてまで継続されるこのプロセスは、顧客の脆弱性を収益化する「略奪的収益抽出エンジン」である。ここでは、個人のアイデンティティは解体され、組織が提供する「宇宙規模に膨張したエゴ」という幻想に置き換えられる。

4. 組織的防衛と攻撃:フェアゲーム(Fair Game)ドクトリンの解剖

組織は、外部の批判を「生存への脅威」と見なすハバード・シニアのパラノイアを、組織的な攻撃規範である「フェアゲーム」政策へと昇華させた。これは、敵対者に対して「何をしてもよい(破壊、投獄、破滅)」とする、倫理を完全に欠いた総力戦ドクトリンである。

フェアゲーム政策とサド・パソロジー

この政策の下では、敵対者を単に排除するだけでなく、「生かしたまま、自身の嘔吐物の中で転がるまで徹底的に破滅させる」ことが推奨された。ハバード・シニアは、敵が路頭に迷う姿を見せしめにすることに悦びを感じており、この加虐性が組織全体の行動指針となった。

法的嫌がらせのシステム化(SLAPPの先駆)

裁判を正義の場ではなく、「相手を疲弊させ、物理的・精神的・経済的に破滅させる武器」として利用する戦術が確立された。パウレット・クーパー事件では、一人の著者を沈黙させるために50万ドルが投じられ、27もの訴訟が同時に提起された。目的は勝訴ではなく、相手を「ロックアップ(封じ込め)」し、完全な沈黙を強いることにあった。

諜報・工作活動と組織的異常性

組織の「インテリジェンス・ゲーム」は、創設者の諜報活動への執着を反映している。1944年のレーダー技術の盗用(軍機密の持ち出し)や、後のKGBへの情報提供、政府機関への浸透工作(看護師へのなりすましによる市長の陥れ等)など、国家の安全保障を脅かすレベルの諜報活動が展開された。これは、現実世界を「敵か味方か」の一次元的な戦場と見なすハバード・シニアの病理が、組織内の実働部門として結実した結果である。

5. 総括:知識労働者への示唆と組織行動の教訓

本ケーススタディが示すのは、リーダーシップの病理がガバナンスなきままシステム化された際、組織が「魂の略奪」を目的とする機械へと変貌するリスクである。

「目的による手段の正当化」の極致

本組織の構造的欠陥は、宗教という形態をとりながら、その実態を「権力・金・情報収集」のゲームに特化させた点にある。精神的救済という三次元的な目的は、リーダーの個人的な支配欲を満たすための一次元的な幻想へとすり替えられた。

指導者像の病理的ミラーリング

ハバード・シニアの暴力性と支配論理は、組織幹部によって忠実に継承された(パソロジカル・ミラーリング)。ハバード・ジュニア自身もかつては240ポンドの巨体で、逃亡しようとする生徒を物理的に連れ戻し、殴打・監禁するという創設者の行動を模倣していた。リーダーの病理は、組織の下部構造においても「望ましい指導力」として再生産されるのである。

現実との乖離:知識労働者への教訓

現代のナレッジワーカーが、カリスマ的指導者の背後に潜む「病理のシステム化」を識別するためのチェックポイントを以下に提示する。

  1. 「情報の不均衡」による人質の確保: 個人の私的な情報や性的脆弱性を収集し、それを組織への忠誠心や離反防止の担保(ブラックメール)としていないか。
  2. 対外的な攻撃性と「全滅戦」の推奨: 外部の批判に対し、対話ではなく、相手を社会的に抹殺するための法的・工作的な総力戦を仕掛けていないか。
  3. 「魂の略奪」の兆候: 個人の自律的な思考を「停止」させ、組織やリーダーのエゴを自己のエゴと同一視させる「一次元的な閉鎖系」を構築していないか。

リーダーシップの病理が一度システムとして定着すると、それは個人の魂を侵食し、組織そのものを創設者の狂気の拡張装置へと変貌させる。我々は、カリスマが提示する「即席の救済」の背後に、このような破壊的論理が潜んでいないかを常に冷徹に分析しなければならない。

【基本概念解説】サイエントロジーの教義枠組みと実態:ダイアネティックスからOTまで

宗教社会学およびカルト心理学の視点から、L・ロン・ハバードが構築した組織の内部構造を解体する。本解説は、ハバードの長男であり、組織の草創期を支えたL・ロン・ハバード・ジュニア(のちのロン・デウォルフ)による1983年の衝撃的な内部告発に基づき、装飾された教義の裏側にある「管理と搾取」の実態を浮き彫りにするものである。

1. イントロダクション:組織の起源と「宗教」への転換

サイエントロジーの本質を理解するためには、それが「救済」ではなく「生存」のために宗教の仮面を被ったという歴史的事実を直視しなければならない。

  • SF作家としての背景: 1940年代後半、ハバードは困窮したSF作家であった。彼は息子に対し「100万ドル稼ぐには、宗教を始めることだ」としばしば語っていた。
  • 「宗教化」の動機: 1953年に組織を宗教(教会)として再編したのは、医学界からの責任追及や内国歳入庁(IRS)による課税・調査を回避するための、制度的生存を目的とした法的・免税的カムフラージュであった。
  • 捏造された研究: 表向きは「30年にわたる研究の成果」とされるが、実態は1950年にわずか1ヶ月で書き上げられたものである。
  • 幼少期からの洗脳: ハバードは自らの息子が10歳の時、トランス状態を誘発して黒魔術の儀式に従事させるため、バブルガムに催眠鎮静剤のフェノバルビタールを混入させていた。

組織の成り立ちが、精神的探求ではなく、法を欺くための戦略的選択であったことを理解したところで、次は彼らが提唱した「心の科学」の核心部分を分析していく。

2. ダイアネティックス(Dianetics):現代の精神保健学か、SFか

サイエントロジーの根幹をなす「ダイアネティックス」は、当初、科学的革命として大々的に宣伝されたが、その実態はハバード自身の個人的な強迫観念の投影に過ぎない。

項目標榜された効能(表向きの宣伝)内部証言による実態(ジュニアの指摘)
基本的性格現代の精神保健学。癌や孤独、近視さえも治療する「科学的革命」。SFと精神分析の断片を混ぜ合わせ、ハバード自身の「中絶」への異常な執着を反映させたもの。
実体験例書籍に記載された200以上の具体的な実体験・成功事例。その大半はハバードによる作り話であり、自身の黒魔術的関心を科学の言葉で粉飾した捏造。
技術の源流独自の綿密な調査。他人の理論を借用し、ハバード自身の薬物使用(コカイン、ペヨーテ等)による幻想を加味したもの。

ジュニアの証言によれば、ハバードは6歳の息子に対し、母親へのコートハンガーを用いた中絶未遂儀式を目の当たりにさせるなど、凄惨な家庭環境を構築していた。ダイアネティックスが強調する「過去のトラウマ」の執着は、ハバード自身の暗部そのものである。この理論を実践に移すための具体的な管理手法が、次に解説する「オーディティング」だ。

3. オーディティング(Auditing)とEメーター:カウンセリングの皮を被った管理手法

「オーディティング」というカウンセリングのプロセスは、信者の精神を解放するどころか、組織が個人を完全に掌握するための「情報の罠」として機能している。

Eメーターの仕組み: 使用される装置は単なる皮膚電気抵抗測定器(ガルバノメーター)であり、精神的苦痛を測定する魔法の道具ではない。これはカウンセラー(オーディター)が質問を通じて相手の「弱み」を特定するための補助装置に過ぎない。

オーディティングの3つの主要な「真の目的」:

  1. 「性、性、性」への執着と恐喝: 組織は信者の性的な逸脱や幻想、個人的な秘密を徹底的に収集する。ジュニアの言葉を借りれば、「性的核心を掴めば、鼻にリングを通してどこへでも引いていける」のである。
  2. 吸血鬼的搾取経済(ヴァンパイリック・エコノミー): セッション料は1時間あたり300ドル以上に達することもある。信者は家、車、株を売り払い、無一文になるまで組織に資金を投じるよう誘導される。
  3. 身体的・精神的拘束: 1950年代からすでに、離脱を試みる者に対する暴行や監禁が行われていた。ジュニア自身、脱走しようとする学生を力ずくで連れ戻し、少女を砂漠の小屋に数週間監禁した事実を認めている。

高額な負債と、性的秘密という弱みの独占。この「二重の鎖」こそが、信者の自由を奪う装置である。この過酷なプロセスの果てに、信者が到達を目指す究極の状態が「OT」とされる。

4. オペレーティング・セタン(OT):神格化への道と「魂の破壊」

サイエントロジーの最高到達点とされる「OT(Operating Thetan)」の正体は、ハバードが心酔した黒魔術の現代版である。

「それは、究極の吸血行為であり、『魂の破砕(Soul Cracking)』です。ハバードが考案したOT技術は、人々の魂をサイキック・ハンマーで叩き割るように粉砕し、そこから力を吸い取るためのものでした。何千ドルも払い、何百時間もかけて、自らの精神をバラバラに砕かれた『ハンプティ・ダンプティ』にされる特権を買っているのです。」 —— L・ロン・ハバード・ジュニア

OT概念の裏側と心理的トラップ:

  • 黒魔術の継承: ハバードは自身をアレイスター・クロウリー(近代黒魔術師)の継承者「獣 666(アンチ・キリスト)」と信じていた。OT技術は、このオカルト思想を科学的専門用語で薄めたものである。
  • エゴの肥大化: ターゲットとなる知的なエリート層に対し、「神のような力を持つ選民」という幻想を抱かせ、エゴを宇宙規模に膨らませることで支配下に置く。
  • 精神的隷属: 「全知全能への憧れ」を餌に、実際には組織への完全な服従と財産の提供を強いる。

これらの用語や技術は、単独で存在するのではなく、組織の巨大な管理システムの一部として機能している。

5. 組織の論理:「フェア・ゲーム」と徹底した敵対者排除

「科学的療法」や「平和」を標榜する一方で、組織は批判者に対して「フェア・ゲーム(Fair Game)」と呼ばれる、手段を選ばない殲滅作戦を実行する。これは「敵」に対しては訴訟、嫌がらせ、汚職による陥れを正当化するポリシーである。

批判者に対する「3つの攻撃ステップ」:

  1. 「オペレーション・アタック(破滅作戦)」: 勝利のためではなく、相手を経済的・精神的に疲弊させ、沈黙させるために数十の訴訟を同時に提起する。
  2. インテリジェンス・オペレーション: 内部資料によれば、作家ポーレット・クーパーを抹殺するために50万ドルが投じられた。また、クリアウォーター市長を偽のひき逃げ事件で陥れる、州検事補に対し「偽の妊娠した修道院入りの女」を送り込みスキャンダルを捏造するといった、極めて洗練された工作活動が行われてきた。
  3. 社会的な抹殺: 批判者の家族、職場、知人に収集した秘密(または捏造した情報)を拡散し、対象者が「自分の嘔吐物の中で転がる」まで Torture(拷問)し続ける。

組織が外部からの調査を病的に恐れ、威嚇を用いるのは、彼らの活動が宗教でも科学でもなく、単なる「パワー・マネー・情報の収集ゲーム」であることが露呈するのを防ぐためである。最後に、今回学んだ主要概念が、学習者にとってどのような意味を持つのかをまとめる。

6. まとめ:学習者のためのインサイト

サイエントロジーの解剖を通じて明らかになったのは、深遠な教義の背後にある「絶対的な力」への渇望である。

学習者が覚えておくべき3つの教訓

  • 「全知全能の約束」という偽装: 「絶対的な自由」という餌は、実際には絶対的な経済的・心理的隷属へと導くためのトラップである。
  • 情報の独占=支配: 個人的な秘密(特に性的体験)を組織に預けることは、自らの自由を相手に手渡す「魂のレイプ」に等しい。
  • 「宗教」という法的隠れみの: 科学的装飾や宗教的ラベルは、税務調査や法的責任を回避するための戦略的カムフラージュとして利用される。

最終的な問いかけ 「提示された科学的・宗教的な装飾の裏に、誰の利益を最大化するどのような力学が働いているか?」

この冷徹な問いを持ち続けることこそが、洗練されたマインドコントロールの手法から自らの精神的自由を護る唯一の手段である。

科学的療法から「教会」へ:サイエントロジー創設の歴史的転換点

1940年代後半、L・ロン・ハバードは金欠に喘ぐ無名のSF作家に過ぎませんでした。しかし、彼は単なる空想家ではありませんでした。彼は、アメリカの法制度と税制の盲点を突く「富への設計図」を描いていたのです。ハバードは息子や周囲に対し、「百万長者になるための唯一の方法は、宗教を始めることだ」と公言していました。この冷徹な野心が、いかにして世界規模の資本抽出システムへと結実したのか、その戦略的転換点を宗教社会学および組織犯罪の視点から分析します。

1950年:『ダイアネティックス』という製品の市場投入

1950年、ハバードは『ダイアネティックス:心の健康のための現代科学』を出版しました。これは、既存の心理分析とSF的なガジェットをブレンドし、「自力でできる心理療法」というパッケージで売り出した、極めて商業的な製品でした。

この「科学」としての立ち上げ期には、後の組織運営の核となるいくつかの戦略が見て取れます。

  • 資本の直接回収システム: 郵便局のトラックが毎日、現金入りの封筒を満載した袋をハバードのもとへ運び込みました。「ダイアネティックス・リサーチ・ファンデーション」のスタッフは、現金が入っていない封筒を即座に廃棄するほど、資金回収に特化していました。
  • 神話による権威付け: ハバードは「30年の研究の成果」を謳いましたが、実際にはわずか1ヶ月で執筆されたものでした。この虚飾は、知的エリート層の懐疑心をバイパスし、信奉者へと変貌させるための「神話構築」として機能しました。
  • 強迫観念の製品化: 内容の多くは、ハバード自身の個人的な執着(中絶への恐怖や無意識状態への妄信)を体系化したものでした。彼は「エングラム(心の傷)」という概念を、人々から資金を絞り出すための「心理的な債務」として利用したのです。

この「科学」を装ったビジネスの急速な成功は、皮肉にも当局による執拗な追及を招くことになります。

逃亡者ハバード:法的リスクと物理的回避

ダイアネティックスが医学的根拠のない癌の治療などを謳い始めると、アメリカ医師会(AMA)やニュージャージー州当局はこれを「無許可の医療行為」として糾弾しました。ハバードは即座に、組織の拠点を移しながら法的追及をかわす「逃亡型経営」に切り替えます。

公的な預言者の姿私的な逃亡者の実態
「新科学」の創始者として君臨する医療当局の差し押さえを逃れるため、数千ドルの現金を靴箱に詰めて州外へ逃亡する
精神の自由を説く指導者資産凍結を恐れて銀行を拒絶し、常に多額の現金を身近に置いて移動する
救済のネットワークを拡大するFBIや連邦保安官による法廷侮辱罪の追及から逃れるため、顧客名簿を抱えて町を走り回る

当局による包囲網が狭まる中、ハバードは単なる「科学」の看板では、法執行機関という強力な敵を退けられないことを悟りました。ここで彼は、国家権力に対する究極の「制度的介入」を決断します。

1953年:戦略的防壁としての「教会」設立

1953年に設立された「サイエントロジー教会」は、宗教的覚醒の産物ではなく、法的・財務的な追及を無効化するための「立法上のアービトラージ(裁定取引)」でした。ハバードは「教会」という地位を以下の3つの目的で利用しました。

  • 医療規制の無効化(シールド戦略): 科学的療法と呼べば違法となる行為を、「宗教的カウンセリング(オーディティング)」と再定義することで、憲法が保障する「宗教の自由」の裏側に隠蔽しました。
  • 対IRS(国税庁)対策: 宗教団体としての免税措置を獲得することで、莫大な収益を合法的かつ非課税で蓄積する仕組みを構築しました。これは、国家による資本徴収に対する強力なカウンターでした。
  • 絶対的支配構造の確立: 科学的理論には検証が必要ですが、宗教的教義には信仰のみが求められます。ハバードを「預言者」に祭り上げることで、内部批判を「異端」として排除し、信者に対する絶対的な権威を確立したのです。

形態を「教会」へと変貌させた組織は、次に外部の敵を沈黙させ、支配を維持するための「武力」を磨き始めます。

組織の兵器廠:コントロールと諜報工作

サイエントロジーは、単なる宗教組織を超え、高度な諜報能力を備えた「権力ゲーム」の主体となりました。その防衛メカニズムの核心にあるのが、批判者を「正当な標的」と見なす「フェアゲーム」ドメインです。

  • 制度的嫌がらせ(訴訟の武器化): 裁判に勝つことではなく、相手を経済的・精神的に疲弊させ、沈黙させることを目的とした数十件の同時多発訴訟。
  • 制度化された恐喝: 「オーディティング」を通じて収集された信者の性的な秘密や個人的な弱みは、すべて記録・管理されました。これは、離反や批判を封じ込めるための永続的な恐喝材料となりました。
  • 特別工作(諜報と偽装): 敵対者の評判を破壊するため、偽の犯罪容疑(偽装妊娠や当て逃げ事故の捏造など)をかける工作活動が常態化しました。
  • 国家機密の売却と資本形成: 組織の拡大資金を得るため、ハバードは手段を選びませんでした。彼は、信者である技術者からオーディティングを通じて入手した「赤外線追尾ミサイルの設計図」などの国家機密を、4万ポンドでKGBに売却し、それを英国本部(セントヒル・マナー)の購入資金に充てました。

このような強力な管理体制と諜報活動により、組織は世界的な影響力を維持し続けたのです。

結論:黒魔術、SF、そして組織犯罪の融合

サイエントロジーという「製品」の正体は、アレイスター・クロウリーの黒魔術、SF的空想、そして薬物による催眠状態をミキサーにかけ、現代的な corporate structure でパッケージしたものです。ハバードは自らをクロウリーの後継者「獣 666」と同一視し、サイエントロジーを「長い時間をかけて実行される黒魔術」と定義しました。

彼が提唱した「オペレーティング・セタン(OT)」の技術とは、薬物(フェノバルビタールやコカイン等)と催眠を用いて、ターゲットの精神を粉砕する「ソウル・クラッキング(魂の破壊)」に他なりません。これは、他者の精神的エネルギーを吸い尽くす「究極の吸血鬼行為(ヴァンピリズム)」であり、高度に洗練されたマインドコントロールの手法でした。

この歴史的プロセスから、我々は以下の3つの教訓を学ぶべきです。

  1. 動機の冷徹な分析: 高潔な教義の背後には、しばしば税規制や法執行を回避しようとする、極めて世俗的で犯罪的な「動機」が潜んでいる。
  2. 秘密保持の危険性: 個人の秘密を組織が握る構造は、信仰ではなく「支配と搾取」のための装置である。
  3. 情報の真偽を見極める: 大衆を惹きつける「科学的」「宗教的」な言説が、単なるSF作家の妄想や、他者の理論の盗作によって構築されている可能性を常に疑うべきである。

かつてハバードの継承者と目された息子は、父が築き上げた帝国の本質をこう切り捨てました。

「サイエントロジーや他のすべてのカルトは一次元的であり、私たちは三次元の世界に生きている。カルトは麻薬と同じくらい危険だ。彼らは最高刑に値する罪、すなわち『魂のレイプ』を犯しているのだ。」


以下、mind map から

組織の起源と本質

提供されたソース(1983年の『ペントハウス』誌に掲載された、サイエントロジー創始者の息子L・ロン・ハバード・ジュニアの独占インタビュー)の文脈において、サイエントロジーという組織の「起源」と「本質」については以下のように詳述されています。

‌組織の起源‌

  • ‌富を得るための手段:‌‌ ハバード・ジュニアによれば、父親のハバード・シニアは元々「一文無しのSF作家」であり、‌‌「100万ドルを稼ぐ方法は宗教を始めることだ」‌‌と公言していました。
  • ‌『ダイアネティックス』の成功と科学的根拠の欠如:‌‌ 1950年に出版された自己啓発本『ダイアネティックス』が予想外のベストセラーとなり、人々から大量の資金が送られてきたことが始まりです。しかし、この本には実際のリサーチは全く行われておらず、他人のアイデアの寄せ集めや、ハバード・シニア自身の黒魔術や人工妊娠中絶への異常な執着から即興で作られたものでした。
  • ‌隠れ蓑としての「教会」設立:‌‌ 1953年に「サイエントロジー教会」が設立されましたが、これは宗教的な理由からではなく、‌‌IRS(内国歳入庁)や医療界からの圧力や追及を逃れるための防うつ(法的・税務的な回避策)‌‌として考案されたものでした。

‌組織の本質‌

  • ‌権力と資金、情報収集のゲーム:‌‌ ハバード・ジュニアは、サイエントロジーの正体を‌‌「権力と金と情報収集のゲーム」‌‌であると断言しています。信者に対して「神のような力(オペレーティング・セータン)」を与えると約束し、全財産(家や車、株など)を売り払わせて組織に貢がせました。
  • ‌「オーディティング」を利用した脅迫と支配:‌‌ サイエントロジーの核となる「オーディティング(カウンセリング)」は、精神的解放を謳いながら、実際には個人の性的嗜好や空想などを徹底的に聞き出し、記録する場でした。この情報は、‌‌信者が脱退しようとした際や組織に歯向かった際の「脅迫材料(ブラックメール)」として利用‌‌され、相手を完全にコントロールするための手段となっていました。
  • ‌恐怖支配と「フェア・ゲーム」:‌‌ 組織には、批判者や調査を試みる者をいかなる手段を使ってでも破壊する「フェア・ゲーム」という方針がありました。これには、訴訟を乱発して相手を経済的・精神的に疲弊させることや、偽の証拠をでっち上げる工作活動が含まれます。また1950年代の初期には、脱退者に対して身体的な暴行を加えて連れ戻したり、監禁したりといった暴力も横行していました。
  • ‌黒魔術と洗脳の核:‌‌ ハバード・ジュニアは、‌‌「サイエントロジーの奥底にある核は黒魔術である」‌‌と主張しています。父親は自らを「反キリスト(悪魔)」と見なし、信者の魂を破壊して支配する(ソウル・クラッキング)ために、オカルトの手法や薬物を乱用していました。サイエントロジーは、独立した思考を奪い「魂を強姦する」危険なカルトだと非難されています。
  • ‌諜報活動とスパイ行為:‌‌ 組織はKGB(ソ連国家保安委員会)やイギリスの諜報機関の二重スパイと関わりを持ち、金銭目的で軍事機密情報を売り渡したり、スパイのオフィスへの侵入を容認したりしていたとされています。

‌教会の反論(対立する視点)‌

これらのハバード・ジュニアによる衝撃的な告発に対して、サイエントロジー教会の当時の会長ヒーバー・ジェンツは強く反発しています。ジェンツは、告発者を「犯罪者や恐喝者」と呼び、サイエントロジーは精神医学などに比べて非常に有効で有益なシステムであると主張しています。また、メディアに対する威嚇や、元信者への嫌がらせといった疑惑についても全面的に否定しています。

教義と実践

L・ロン・ハバード・ジュニア(ロン・デウルフ)による独占インタビューの文脈において、サイエントロジーの教義と実践は、表向きの自己啓発という仮面を被った、恐喝、黒魔術、そして徹底的なマインドコントロールのシステムとして描かれています。

‌教義(Doctrine)に関する指摘‌

  • ‌堕ちた神と「オペレーティング・セータン(O.T.)」‌‌: サイエントロジーの宇宙観によれば、人間は何兆年も前に自らの意志で存在し始めた存在であり、壮大な宇宙のゲームの末に、現在は肉体に閉じ込められた「堕ちた神」であるとされています。組織は信者に対し、肉体から解放されて元の神のような状態(オペレーティング・セータン)に戻れると説き、神の力を得られると約束します。
  • ‌黒魔術と「汝の欲するままになせ」‌‌: ハバード・ジュニアは、‌‌サイエントロジーの奥底にある真の核は「黒魔術」である‌‌と断言しています。ハバード・シニアはアレイスター・クロウリーの黒魔術に傾倒し、自らを「反キリスト(悪魔)」と見なしていました。組織の根底には「汝の欲するままになせ(Do as thou wilt)」という掟があり、これは信者がいかなる法律や倫理・道徳にも縛られず、自らの意志で何でも(殺人でさえも)行えるとする極めて危険な思想です。
  • ‌病気と「性」の結びつけ‌‌: 教義では、がんのような肉体的な病気でさえも、その根本的な原因は「性的な問題」にあると解釈されます。

‌実践(Practices)に関する指摘‌

  • ‌オーディティング(カウンセリング)を通じた脅迫と情報収集‌‌: 実践の核となる「オーディティング(またはプロセシング)」は、表向きはEメーター(皮膚電流計)を使って心の傷(エングラム)を解放するセラピーとされています。しかし実際には、‌‌信者の性的な逸脱や空想、秘密などを徹底的に聞き出し、記録するための「情報収集活動」‌‌でした。告解の秘密は一切守られず、得られた弱みは、信者を意のままに操ったり、組織から離反するのを防いだりするための脅迫(ブラックメール)材料として使われました。
  • ‌徹底的な財産の搾取‌‌: 実践の過程で、信者は「より高いレベルのオーディティング」を受けるために、家や車、株などを売り払い、全財産を組織に貢ぐよう仕向けられます。
  • ‌「フェア・ゲーム」と暴力支配‌‌: 批判者や脱退者に対しては、「フェア・ゲーム」という方針に従い、相手を経済的・精神的・社会的に破滅させるための訴訟の乱発や、偽の証拠をでっち上げる工作活動が行われました。ハバード・ジュニア自身も1950年代に、コースを辞めようとする生徒を物理的に殴り倒して連れ戻したり、監禁したりといった暴力的な実践に直接関与していたと証言しています。
  • ‌薬物を用いた「魂の破壊(ソウル・クラッキング)」‌‌: ハバード・シニアは、自身も大量の違法薬物を乱用しながら、催眠術やオカルト儀式を用いて他者の精神を意のままに破壊して支配する「ソウル・クラッキング」という手法を実践していました。ハバード・ジュニアは、カルトの実践を‌‌「魂の強姦」‌‌であると厳しく非難しています。
  • ‌諜報機関への情報売却‌‌: オーディティングを通じて政府高官や軍関係者から得た機密情報を、金銭目的でKGB(ソ連国家保安委員会)などの外国諜報機関に売り渡すというスパイ活動も実践されていました。

なお、これらの告発に対してサイエントロジー教会のヒーバー・ジェンツ会長は、サイエントロジーは精神医学などに比べて安価で「極めて有効なシステム」であると主張し、告発者を犯罪者扱いして、メディアへの威嚇や嫌がらせの事実を全面的に否定しています。

暗黒面とオカルト

1983年の『ペントハウス』誌におけるL・ロン・ハバード・ジュニアのインタビューは、サイエントロジーの「暗黒面とオカルト」について、それが単なるカルトの逸脱ではなく、組織の真の核心であると暴露しています。

‌黒魔術とサタニズムの核心‌

ハバード・ジュニアは、‌‌サイエントロジーの奥底にある真の核は「黒魔術」である‌‌と断言しています。創設者である父親のL・ロン・ハバード・シニアは、アレイスター・クロウリーの著書『法の書』に深く傾倒していました。クロウリーが1947年に死去した後、ハバード・シニアは自らを「獣(Beast 666)」の化身であり、宇宙で最も強力な存在であると見なすようになりました。彼はサタンを崇拝していたのではなく、‌‌自分自身が反キリスト(悪魔そのもの)であり、サタンと一体であると信じていた‌‌のです。

‌「ムーン・チャイルド」と中絶の儀式‌

オカルト的実践の一環として、ハバード・シニアは神ではなくサタンによる無原罪懐胎(ムーン・チャイルド)を生み出そうと試みました。催眠術や薬物を用いた黒魔術の儀式を通じて、胎児に悪魔や邪悪な霊を宿らせる「胚インプラント」を企て、その試みが失敗した場合には証拠を隠滅する必要がありました。これが彼の「人工妊娠中絶」への異常な執着につながりました。ハバード・ジュニア自身も、父親が母親に対してコートのハンガーを使った中絶の儀式を試みた結果として、極端な未熟児として生まれたと証言しています。

‌「魂の破壊(ソウル・クラッキング)」と究極の搾取‌

ハバード・シニアの手法は単なる洗脳ではなく、‌‌「魂の破壊(ソウル・クラッキング)」‌‌と呼ばれる極めて危険なものでした。これは、精神的なハンマーで標的の魂を粉々に打ち砕き、悪魔的な力を引き出すための扉を開くというものです。ハバード・ジュニアはこれを「究極のバンパイア(吸血鬼)行為」や「魂の強姦」と呼んで非難しています。サイエントロジーの最高到達点とされる「オペレーティング・セータン(O.T.)」になるためのテクニックも、まさにこの魂を破壊する目的で設計されており、信者は大金を払って自らの精神をバラバラに破壊されていたとされています。

‌オカルトと薬物の密接な関係‌

強力な黒魔術を実践するためには、意識を拡張して「深淵の領域」への扉を開く必要があり、そのために‌‌薬物(コカイン、ペヨーテ、アンフェタミン、バルビツール酸系など)の使用が不可欠‌‌でした。ハバード・シニアは自身が大量の薬物を乱用するだけでなく、当時10歳だったハバード・ジュニアの風船ガムにフェノバルビタールを混ぜ込み、深いトランス状態に誘導して黒魔術の力を得させようとしていました。

‌「汝の欲するままになせ」という掟‌

サイエントロジーを根底で支える極秘の掟は、クロウリーの黒魔術に由来する‌‌「汝の欲するままになせ(Do as thou wilt)」‌‌という言葉でした。これは、人間は意志の力で自らを作り出した存在であるため、法律や道徳、他者への感情に一切縛られることなく、自らの意志のままに何でもできる(殺人すらも正当化される)という極めて危険で非情な思想です。ハバード・ジュニアは、父親のこうした思想やオカルトの実践が、アドルフ・ヒトラーのそれと完全に一致していると指摘しています。

統制と嫌がらせ(フェアゲーム)

サイエントロジーにおける「統制と嫌がらせ」の中核には、‌‌「フェア・ゲーム(Fair Game)」と呼ばれる冷酷な方針‌‌が存在します。これは、教会の調査や批判的な記事の出版を阻止するためには「絶対に何でもする」というルールです。敵と見なされた人物は単に黙殺されるのではなく、‌‌その人生、家族、評判、仕事、財産のすべてを完全に破壊することが目標‌‌とされました。創始者ハバード・シニアは、標的が酒や薬物に溺れ、家族や仕事を失って絶望する姿を見ることを好んだとされています。

‌オーディティングを通じた「脅迫」と支配‌

信者を統制する最大の武器は、「オーディティング(カウンセリング)」を通じて収集された極めて個人的な情報でした。組織は信者の性的な逸脱や空想といった「性的核心」を探り出し、それを記録していました。もし信者が組織を辞めようとしたり批判的な態度をとったりした場合、‌‌「その秘密を妻や職場、家族に暴露する」と脅すブラックメール(恐喝)‌‌が直接的に行われ、信者を組織に縛り付けていました。

‌訴訟の乱発とでっち上げ工作(メディア・批判者への攻撃)‌

メディアや調査者に対しては、大量の訴訟を乱発することで相手を経済的、肉体的、精神的に疲弊させる戦術がとられました。ハバード・シニアにとって裁判所は正義を求める場ではなく、敵を破壊しコントロールするための道具でした。実際に、サイエントロジーの批判本を書いたポーレット・クーパーを破滅させるために、教会は50万ドル近くを費やしたとされています。 さらに、カリフォルニア州の司法副長官に対して「偽の修道女が妊娠したと主張して訴えを起こす」工作や、フロリダ州クリアウォーター市長を「偽のひき逃げ事件」に巻き込むといった、‌‌標的を社会的に陥れるための巧妙で悪質なでっち上げ工作(オペレーション)‌‌が常態化していました。

‌暴力、監禁、そして恐怖による支配‌

1950年代の初期には、統制はより物理的で直接的な暴力によって行われていました。ハバード・ジュニア自身も、コースを逃げ出そうとする生徒を‌‌物理的に殴り倒して連れ戻したり、砂漠の小屋に少女を数週間監禁したりした‌‌ことを認めています。後に「倫理審査委員会(カンガルー法廷)」が設けられると、方針に従わない者は汚れた雑巾を腕に巻いて床磨きをさせられたり、鎖のロッカーに閉じ込められたり、ベッドに手錠で繋がれたりといった罰を受けました。ハバード・ジュニアは、こうした言論の自由を奪う恐怖支配を「1930年代のドイツ」や「ゲシュタポ」に例えています。

‌教会の反論‌

サイエントロジー教会のヒーバー・ジェンツ会長は、これらの元信者への嫌がらせの告発を強く否定しています。彼は告発者たちを「犯罪者や恐喝者、変質者」と呼んでその信頼性を否定し、メディアには誠実さが欠けていると激しく非難しています。また、元信者が教会から嫌がらせの電話を受けているという主張に対しては、「警察に頼んで電話を逆探知し、教会の人間ではないことを証明してやる」と反発しています。

外部との関わり

サイエントロジーの「外部との関わり」について、ソースは、同組織が単なる宗教団体や自己啓発セミナーの枠を超え、‌‌国際的なスパイ活動、著名人との非合法な取引、そして政府機関やメディアへの容赦ない攻撃‌‌に深く関与していたことを暴露しています。

‌諜報機関(KGBなど)との結託と機密情報の売却‌

ハバード・シニアは、金銭への飽くなき欲望から、ソ連のKGB(国家保安委員会)などの外国諜報機関と直接的な関わりを持っていました。

  • ‌機密情報の収集と売却:‌‌ サイエントロジーは軍や政府関係者に異常な関心を寄せており、オーディティング(カウンセリング)を通じて彼らから機密情報を引き出していました。例えば、主任エンジニアをオーディティングすることで「赤外線熱追尾ミサイル」の設計図を入手し、それをソ連に売り渡したとされています。また、ウィンストン・チャーチルの医療スタッフをオーディティングし、チャーチルに関する情報も得ていました。
  • ‌KGBのスパイ容認:‌‌ ハバード・シニアは、夜間にKGBの工作員が教会のオフィスに入り、ファイルを見漁ることを許可していました。その見返りとして得た4万ポンドは、イギリスの拠点であるセント・ヒル・マナーの購入資金に充てられました。さらに、ロンドン・オフィスに潜入していた共産党員(KGBの配置したスパイ)をハバード・ジュニアが発見した際も、シニアは「彼女は自分の承諾を得てそこにいるのだから手出しするな」と証拠隠滅を命じています。

‌著名人や権力者との非合法な関わり‌

  • ‌エロール・フリンとの密輸:‌‌ ハバード・シニアは、ハリウッド俳優のエロール・フリンと深く関わっていました。二人は金、セックス、酒、薬物にしか興味がなく、地中海からの金塊やコカインなどの麻薬の密輸取引を共に行う仲でした。
  • ‌英国労働党の高官:‌‌ イギリス労働党の高官とも関わりがありましたが、この人物はKGBとイギリス情報部の二重スパイでした。彼はハバード・シニアの「魂を破壊する(ソウル・クラッキング)」洗脳技術を、若い少年たちを性的奴隷にするために利用しようと企てていました。

‌法執行機関・政府当局への敵対と工作活動‌

組織は外部の権威や法執行機関を常に敵視し、巧妙な工作活動(オペレーション)で対抗しました。

  • ‌教会設立の隠れ蓑:‌‌ そもそも「サイエントロジー教会」が1953年に設立されたのは、アメリカの内国歳入庁(IRS)や米国医師会(AMA)からの追及や嫌がらせを回避するためでした。
  • ‌政府高官へのでっち上げ工作:‌‌ 組織の調査や批判を行う外部の権力者に対しては、罠を仕掛けました。例えば、カリフォルニア州の司法副長官に対して「偽の修道女が妊娠したと主張して訴訟を起こす」工作や、フロリダ州クリアウォーター市長を「偽のひき逃げ事件」に巻き込むといった悪質なでっち上げが行われました。
  • ‌逃亡生活:‌‌ 1950年代には、法廷侮辱罪でFBIや連邦保安官から追われ、ハバード親子がメーリングリストと現金が詰まったスーツケースを持って逃亡したこともありました。

‌メディアへの威嚇と完全な拒絶‌

  • ‌訴訟によるジャーナリズムの破壊:‌‌ 外部からの批判的な報道に対しては、「フェア・ゲーム」の教義に従い、圧倒的な数の訴訟を起こして記者や出版社を経済的・精神的に破壊する戦術をとりました。『サイエントロジーのスキャンダル』の著者ポーレット・クーパーを破滅させるためだけに、教会は50万ドル近くを費やしたとされています。
  • ‌メディアへの極度の不信:‌‌ このような告発に対し、サイエントロジー教会のヒーバー・ジェンツ会長は、メディアには「誠実さが微塵もない」と強く反発しています。彼は、『タイム』誌やABCテレビなどの主要メディアが教会の成果を報じようとしないと非難し、もしハバード・シニアがメディアの取材を受けることがあっても、‌‌自分たちを批判した主要メディアには「絶対に、永遠に、個人的なインタビューを受けさせない」と断言‌‌し、外部との対話を強硬に拒絶する姿勢を示しています。

Hubbard 父子の葛藤

L・ロン・ハバード・ジュニア(後にロン・デウルフと改名)と彼の父親(サイエントロジー創始者L・ロン・ハバード・シニア)の葛藤は、カルトの「後継者」としての異常な育成から、組織からの逃亡、そして法廷での全面戦争へと至る、非常に複雑で凄惨な関係として描かれています。

‌後継者としての育成と初期の共犯関係‌

ハバード・シニアは1950年代、息子のロン・ジュニアを組織の「正統な後継者(heir apparent)」と見なし、自身の持つ知識をすべて教え込もうとしました。父親は息子が10歳の時に風船ガムに薬物(フェノバルビタール)を混ぜ込み、深いトランス状態に誘導して黒魔術の力を得させようとするなど、常軌を逸した方法で彼を育成しました。青年期を迎えたロン・ジュニアは父親の教えを受け入れ、組織の構築に深く関与し、逃げ出そうとする生徒に自ら物理的な暴力を振るって連れ戻すなど、父親の手足となって活動していました。

‌決別と逃亡(1959年)‌

ロン・ジュニアが父親と組織に疑問を抱き始めたのは、自身の家族(妻と子供たち)を持ったことがきっかけでした。彼は家族を教会の影響から遠ざけつつ、父親の独裁的な支配や暴力、薬物や資金の不正な海外送金などに不満を募らせていきました。決定的な決別の理由は、父親がKGB(ソ連国家保安委員会)のスパイをオフィスに招き入れ、金銭と引き換えに機密情報を売り渡していたことでした。海軍将校だった祖父から愛国心を学んでいたロン・ジュニアは、父親の売国行為や、アドルフ・ヒトラーのようなサディスティックで残忍な本性に気づき、自分自身をも含む「敵」を徹底的に破滅させようとする父親から離れる決意をしました。そして1959年、父親がオーストラリアに滞在している隙を突いて、家族とともに組織から逃亡しました。

‌20年以上にわたる逃亡生活と恐怖‌

逃亡後、ロン・ジュニアとその家族の生活は悪夢のようなものになりました。組織と父親の秘密を知りすぎている彼を黙らせるため、教会側は執拗な追跡と嫌がらせを行いました。父親の報復と怒りから逃れるため、彼は20年以上にわたって住まいや職業を変え、1972年には名前を「ロン・デウルフ」に改名せざるを得ませんでした。資料の末尾には、ハバード・シニアがひ孫(ロン・ジュニアの孫)の母親に対して「お前の祖父(ロン・ジュニア)の脚を折ってやる」と脅迫した手紙が残されていることも記されています。

‌法廷での全面戦争(1982年)‌

1980年頃、ロン・ジュニアは「父親はすでに死亡しており、組織の混乱を避けるために教会がそれを隠蔽している」と確信するようになりました。1982年、彼は父親の死亡(または精神的無能力)を証明し、不当に散財されている数千万ドルの遺産を相続人として受け取るための訴訟を起こし、ここに父子の「全面戦争」が宣言されました。

‌ロン・ジュニアの複雑な感情‌

自分の誕生自体が父親の「失敗した人工妊娠中絶の儀式」の結果であり、23年間の「地獄のような日々」を送ったにもかかわらず、ロン・ジュニアは父親に対して愛憎入り混じる複雑な感情を吐露しています。彼は父親の死を望んではおらず、「彼が私にやったことに関係なく、私たちは(世界を騙して)大いに楽しんだ!(we had a helluva good time!)」とさえ語っています。ロン・ジュニアは父親を、黒魔術や薬物、そして自らの妄想の「犠牲者」であると見なしており、父親にとっての究極の罰は「自分自身の狂気の中に永遠に閉じ込められること」であると述べています。

‌教会(父親側)の反発‌

この父子の葛藤と訴訟に対し、サイエントロジー教会のヒーバー・ジェンツ会長は、ハバード・シニアが生存しており、1983年に書かれた指紋付きの手紙など、法医学的にも証明された証拠があると主張して反論しています。ジェンツは告発者であるロン・ジュニアたちを「犯罪者、恐喝者、変質者」と呼び、メディアを利用したその主張の信憑性を全面的に非難しています。


情報源記事の DeepL 訳

『ペントハウス』 1983年6月号(表紙記事)

top 4/5ths of June 1983 Penthouse Magazine - INSIDE THE CHURCH OF SCIENTOLOGY AN EXCLUSIVE INTERVIEW WITH L.RON HUBBARD, JR サイエントロジー教会の内部:L・ロン・ハバード・ジュニアへの独占インタビュー

「サイエントロジーやその他のすべてのカルトは一次元的なものであり、私たちは三次元の世界に生きています。カルトは麻薬と同じくらい危険です。彼らは最大の犯罪、すなわち魂への強姦を犯しているのです。」 L. ロン・ハバード・ジュニア

Scientology

20年以上にわたり、L. ロン・ハバード・ジュニアは逃亡生活を続けてきた。彼は 住居や職業を変え、1972年には名前さえもロン・デウルフと改名し、自身が主張する 父および父の組織――サイエントロジー教会――からの報復と怒りを逃れようとしてきた。彼の父、L. ロン・ハバード・ シニアは、サイエントロジーの創設者兼指導者であり、 は、その組織と同様に、 一世代以上にわたり、論争と謎に包まれた人物であり続けてきた。その批判者たちは、サイエントロジーを「元祖」であり、過去数十年で出現したあらゆる宗教的 カルトの「元祖」であり、最悪のものだと呼んできた。その支持者たち――その数は数千人にのぼる――は、この教会こそが 人間の完全性と幸福への道であると断言する。サイエントロジーを支持する側と反対する側で、数百万語もの文章が書き連ねられてきた。 果たして真実は何なのか? Ā L・ロン・ハバード・シニアや、組織の最高幹部として働いたごく少数の者たちは、サイエントロジー教会の運営や財政について 公に語ったことは一度もない。強制や恐喝に関する直接的な告発、 そして、同組織が保有すると言われる数十億ドルがどのように蓄積され、使われてきたのかについての直接的な証言は欠けていた。 つまり、ごく最近までは。1982年11月10日、カリフォルニア州リバーサイドの高等裁判所に、L・ロン・ハバード・ジュニアによって提出された異例の請願書において、 L・ロン・ハバード・ジュニアが、父親の死亡を証明し、遺産から浪費されつつある数千万ドルを相続人が受け取るべきであることを 主張するために提出した異例の請願書により、サイエントロジーに関する謎の一部が解明され始めた。 その詳細の一部は衝撃的である。

L・ロン・ハバード・ジュニアは、生き残った存在である。1934年5月7日の彼の誕生は、父親による中絶の試みが失敗した結果であり、 ロンは、胎内でわずか6ヶ月半、体重2.2ポンドという状態でこの世に生を受けた。彼の母、 マーガレット(「ポリー」)・グラブは、夫が1946年に彼女を捨てて サラ・ノースラップとの重婚関係に入る前に、もう一人、キャサリン・メイを産んだ。その結婚から生まれた異母妹、アレクシス・ヴァレリーは生き残った。 その直後、サイエントロジーの創設者は、現在のL・ロン・ハバード・シニア夫人であるメアリー・スー・ウィップと結婚したが、 執筆時点で政府文書窃盗の罪により連邦刑務所で4年の刑に服している。子供は4人いた: ダイアナとクエンティン(1976年に不可解な状況下で死亡)、数年前から行方不明となっているアーサー、 そしてスゼット。

ロン・ジュニアは、自身の幼少期の記憶の多くを覚えていると語っている。彼は6歳の時、父親が ハンガーを使って母親に中絶の儀式を行っていたという鮮明な光景を覚えていると主張している。また、10歳の時、 父親が、息子を自身の黒魔術の信仰に同調させようと、幼いハバードのチューインガムに フェノバルビタールを混ぜたことを覚えている。薬物はロン・ジュニアの成長過程において重要な役割を果たしていた。なぜなら、父親は薬物が 黒魔術の反キリストであるサタンに近づくための最良の方法だと信じていたからだ。

ロン・ジュニアはまた、酒と薬物に溺れ、母親や他の女性たちを虐待していた父親の姿も覚えている。しかし、 酔っ払うと、息子に自分の数々の「偉業」を嬉々として語り聞かせていた。最後に、ロン・ジュニアは父親を、 「金欠のSF作家」として記憶しており、彼は富と栄光への道は、大衆に 宗教を売り込むことにあると説いていた。

1950年は、16歳だったロン・ジュニアにとって転機となる年だった。その年、父親の著書『ダイアネティックス: 精神衛生の現代科学』が出版されたのだ。1980年代には自己啓発書に 目新しさはほとんどないが、『ダイアネティックス』はそのジャンルの先駆者であった。 1950年当時、シニア・ハバードのベストセラーで提示された、SFと精神分析の奇妙な融合を実践さえすれば、幸福は現実のものとなり得た。 。当時ニュージャージー州に住んでいたハバードにとって、 郵便配達員が毎日、その本を読み、 L・ロン・ハバードに約束の地へ連れて行ってほしいと願う、不幸で絶望した人々からの手紙の袋を届けてくるようになったのは、予想外の成功だった。それは夢の実現だった――SF作家が 空想の世界を創造しただけでなく、それをパッケージ化し、現実として売り込んだのである。

1950年、L・ロン・ハバードはダイアネティックス・クリニックを開設した。そこでは、希望に満ちた人々や新たに改宗した人々が、料金を支払えば訪れることができ、 孤独から癌に至るまでのあらゆる病が治癒されるというものであった。ダイアネティックスは新たな科学革命であり、L・ ロン・ハバードはその預言者であった。

サイエントロジーは本質的に自己啓発療法である。それは、否定的な経験、すなわち「エングラム」を 思い出すことで、人は自分の人生を蝕む抑圧された感情から解放されるという一つの前提に基づいている。この解放 プロセスは、「オーディター」と呼ばれるカウンセラーによって支援されるが、そのセッション料は1回あたり数百ドルにも及ぶ。 オーディターの基本的な道具は「Eメーター」と呼ばれる皮膚ガルバノメーターであり、これによってクライアントの 問題を特定できると言われている。

まもなく、ニュージャージー州当局と米国医師会は、この新しい信仰の信憑性に異議を唱えた。 L・ロン・ハバードは、州を脱出することでこの異議に対処した (これが最後になるわけではなかった)。ロン・ジュニアが頻繁に思い出すのは、 父親が数千ドルを靴箱に詰め込み、より恵まれた安全な場所へと移り住んだ光景である。

1950年代初頭に成人期を迎えたロン・ジュニアは、詐欺の手口や、 法や債権者より一歩先を行くことの利点を学んだ。しかし彼は、父の教えと手本が正しいものとして受け入れたと認めている。 1953年に父がアリゾナ州とニュージャージー州で現代のサイエントロジー教会を設立した頃には、若きハバードは単なる 弟子にとどまらず、この新運動の熱心な組織者となっていた。彼は1950年代を通じてその役割を果たし続けた。

ロン・ジュニアは、父や急成長を遂げるサイエントロジーというカルトに対して疑問を抱いたことは一度もなかったかもしれないが、次第に 不安が彼を覆い始めた。1953年、彼はヘンリエッタと結婚したが、彼女を教会に入会させることは決して許さなかった。彼らには 6人の子供――デボラ、レイフ、エスター、エリック、ハリー、そしてダウン症候群を患う12歳のアレックス―― さらに6人の孫がいたが、その誰もサイエントロジーの信者ではなかった。家族生活の重要性、とりわけ 自身の育ち方との対比から、ロン・ジュニアは、たとえ内心のことであっても、サイエントロジーの信者としての自分の人生に疑問を抱くようになった。 他にも、彼の人生を支配していたこのカルトから離脱することを考えさせる要因があった。 サイエントロジーに対する父の独裁的かつ恣意的な支配はしばしば暴力へとつながり、若きハバードは 自らもそれに加担していることに不安を覚え始めた。麻薬取引や、父による多額の資金の 海外への巨額の資金移動を伴う疑わしい取引も、彼を悩ませる要因の一つだった。しかし、彼によれば、決定的な引き金となったのは 父のロシア人との関わりだった。ついに1959年、父がオーストラリアに滞在していた際、ロンは妻と 2人の子供と共にサイエントロジー教会から逃れた。

ロン・ジュニアによれば、その後の生活は悪夢のようなものとなった。家族が米国内のどこへ 行こうとも、組織のメンバーが彼らを見つけ出すのに時間はかからなかった。ロンは、自分がサイエントロジーとその創設者について 知りすぎていたため、口封じの試みがなされたと語る。長年にわたり L・ロン・ハバード・ジュニアは、目立たないように過ごした。

Image of L Ron Hubbard Jr, Also Known as Ron DeWolfe, L Ron Hubbard's son, from Penthouse magazine , June 1983 (c) Penthouse

沈黙を守ったとしても、ロンが抱く恐怖――父や信者たちが自分や 家族に何をするか――は消えなかった。1976年、異母兄弟のクエンティンが不可解な状況下で死亡したが、ロンはそれが殺人だと確信している。 サイエントロジーの指導者の息子であるクエンティンは、薬物乱用者であり、父にとっての恥辱であった。これらすべての 疑問が妄想の現れであったかどうかは、父に関する真実を 一度きりであれ明らかにすることよりも、ロンにとっては最終的に重要ではなくなった。1980年、ロンは父がすでに死んでいること、そしてその死が サイエントロジー教会によって秘密にされていると確信するようになった。組織内に混乱を招くことを恐れて、その死を隠蔽していると確信するようになった。彼は提訴し、 公然たる戦いが宣言された。もし彼が、父親が死亡しているか、あるいは判断能力を失っていることを証明して訴訟に勝てば、 ロンと他の家族は、L・ロン・ハバードの遺産の一部とされる数百万ドルを受け取ることになるだろう。

ここ30年ほど、サイエントロジー教会に関する話や噂、ほのめかしが 世界中で囁かれ、時には報道されてきた。もちろん、L・ロン・ハバード・ジュニア氏とその 主張に対する最終的な判断はまだ下されていない。しかし、この物議を醸す組織に長きにわたり 深く関わってきたため、彼自身がニュースの的となっている。この国際的な 炎上騒動の渦中にいる人物がどのような人物なのかを知るため、『ペントハウス』誌は寄稿編集者のアラン・ ソネンシャインをネバダ州カーソンシティへ派遣した。そこで彼は、ハバードが住む(彼が 管理している)3ベッドルームの小さなアパートでハバードと面会した。「デウルフは」とソネンシャインは語った。「がっしりとした体格で血色の良い 男で、赤毛は薄くなっている。自身の訴訟の双方の弁護士とほぼ絶え間なく関わっているにもかかわらず、 デウルフは数時間にわたる 彼と過ごした数時間の間、彼は非常にリラックスしていた。彼は、これほど長い年月を経て自らの 物語を語りたいという願いが極めて重要であると確信しているようだった……そして、声を上げることで 命を危険にさらしていると主張する人物にふさわしい、確固たる決意と熱意を持って語った。」

デウルフ氏の告発内容の重大性、そして彼の父親が数百万とまではいかなくとも数千人の人生に影響を与えてきた ことから、『ペントハウス』は これらの告発について独自の調査を開始する。その結果は次号で掲載される予定だ。

『ペントハウス』:あなたが訴訟を起こし、サイエントロジーについて公然と 語り始めるまでは、メディアでサイエントロジーに関するニュースはほとんどありませんでした。なぜこれほどまでにサイエントロジーに対する調査が 行われてこなかったと思いますか?

ハバード : 理由は極めて単純です。サイエントロジーには常に「フェアゲーム ドクトリン」――雑誌や新聞での批判的な記事の調査や掲載を阻止するために、 いかなる手段も厭わないという方針――が存在してきました。彼らは、サイエントロジーに関する本を執筆しようとした数人の人物に対して、 。それはまるでテロキャンペーンのようだった。まず彼らは、記者や新聞社に対してありとあらゆる訴訟を 仕掛けようとした。我々にはまさにそのための弁護士チームがいた。目的は敵を破壊することだった。だから 解決策は常に、あらゆるリソースを総動員し、あらゆる角度から、即座に 全面攻撃を仕掛けることだった。それは確かに圧倒的なものになり得る。ある男は20件もの 件もの訴訟を突きつけられ、我々の弁護士たちは その男を知っている者なら誰であれ徹底的に尋問し、不祥事を暴き出す一方で、 彼をさらなる窮地に追い込む作戦を練り上げていた。私が知っているある事例では、 『ザ・ サイエントロジーのスキャンダル』という本を執筆したポーレット・クーパーに対し、 彼女を潰すために50万ドル近くを費やした。

『ペントハウス』:つまり、マスコミは威圧されていたとお考えですか?

ハバード:ああ、間違いなく。1950年代からずっとそうだった。 私はこれを非常に悲しいことだと感じた。まるで1930年代のドイツのようだった。報道の自由は葬り去られたかのようだった。 彼らは怖くなった。「L. ロン・ハバードという名前を印刷しただけで、10年もの訴訟に巻き込まれたい人間がどこにいるだろうか」と考えたのだ。 『ペントハウス』が、このインタビューを掲載する度胸を持っているのを見て、私は大いに喜んでいる。

『ペントハウス』:なぜそれほど危険だとお考えなのですか?

ハバード:父は私たち全員にこう叩き込んだ。「勝訴を目的に 裁判に行くな。裁判に行くのは、相手を嫌がらせ、遅延させ、敵を金銭的、肉体的、精神的に疲弊させるためだ。 思いつく限りの申し立てをすべて行い、相手を法廷に閉じ込めればいい。父にとって、裁判所は決して 正義や救済を求めるために使うものではなく、敵とみなした人々を破壊し、ネガティブな記事が 掲載されるのを防ぐために使うものだった。彼は単にマスコミを完全に掌握したかった――そしてそれを手に入れたのだ。

ペントハウス:サイエントロジーとは一体何なのか?

ハバード:サイエントロジーとは、権力と金と情報収集を巡る ゲームだ。平易な日常英語で言えば、サイエントロジーは、あなたや私、そして他のすべての人間が、 存在したのだ――ただ「存在しよう」と決めただけで。私たちは自らの意志で自分自身となったのだ。壮大なSFの伝統に則った 宇宙空間での激しいゲーム、相互作用、争い、そして戦争を通じて、私たちはこの宇宙を創造した ――この宇宙のすべての物質、エネルギー、空間、そして時間を。そして、この数兆年にわたる過程を通じて、私たちは 自らの原因の結果となり、今や肉体という檻に閉じ込められているのです。したがって、サイエントロジーの「オーディティング」 あるいは「カウンセリング」や「プロセッシング」という概念は、自分自身を肉体から解放し、本来の 神のような状態、あるいはサイエントロジーの専門用語でいう「オペレーティング・セタン(O.T.)」へと戻すことにあります。サイエントロジーによれば、私たちは皆、堕ちた神であり、 、目標はその状態に戻ることです。

ペントハウス:では、サイエントロジー教会とは何ですか?

ハバード:それは父が設立した数ある組織の一つです。それは 1953年に設立されましたが、基本的には、医療界やIRS(内国歳入庁)による父への嫌がらせを避けるためでした。サイエントロジーの 概念は、それ以前には宗教として実際には存在していませんでしたが、父は圧力を感じ始めた後、それを教会に 変えることを思いついたのです。

ペントハウス:お父様は、人々を助けることには全く興味がなかったのですか?

ハバード:いいえ。

『ペントハウス』:一度もなかったのですか?

ハバード:父は当初、一文無しのSF作家でした。 1940年代後半、父は常に金欠状態だった。父は私や他の多くの人々に、100万ドルを稼ぐ方法は 「宗教を立ち上げる」ことだと、私や多くの人に話していました。その後、彼はニュージャージー州ベイヘッドに滞在中に 『ダイアネティックス:心の健康のための現代科学』を執筆しました。1953年頃、私たちが後にベイヘッドを訪れた際、 その辺りを歩きながら昔話をしていた時――彼はその本をたった1ヶ月で書き上げたのだと私に話してくれました。

『ペントハウス』:彼がその本を執筆した当時、教会は存在しなかったのですか?

ハバード:いや、いや。ほら、彼の目的は基本的に、 本を書いたら、金を手にして逃げることだったんだ。でも1950年当時、これは自己流心理療法の最初の主要な本であり、 爆発的なベストセラーになった。彼は文字通り、郵便トラックいっぱいの手紙を受け取り続けた。そこで彼と、 『アスタウンディング・サイエンス・フィクション』の編集者J・W・キャンベルら数名が を含む数名と共に、ニュージャージー州エリザベスにダイアネティックス研究財団を設立した。そして郵便局は処理が追いつかず、 郵便袋をそのまま建物に放り込んでいた。財団にはスタッフがおり、彼らは封筒を次々と確認し、 お金が入っていないものはすべて捨てていた。

『ペントハウス』:人々は金を送ってきたのですか?

ハバード:ええ、彼らはトレーニングやさらなるダイアネティックのオーディティング、 ダイアネティック・プロセッシングを求めていたんです。それはまさに信じられないほどの雪崩のような量でした。

ペントハウス:彼はその本を即興で書いたのですか? 実際に調査は行ったのですか?

ハバード:調査は一切行っていません。長年にわたり彼がその質問に答える際、 その答えは、彼が執筆していた伝記によって変わっていました。時には、 毎週新しい伝記を書いていたこともあります。彼は通常、その本に30年の調査を注ぎ込んだと言っていました。しかし、いいえ、 彼はそうはしていませんでした。 彼が実際に行ったのは、他人の話を断片的に拾い集め、ミキサーに入れてかき混ぜた だけで――そこからダイアネティックスが生まれたのだ! 本書にあるすべての事例――約200件の「実体験」――は、 単に彼が中絶や無意識の状態に執着していた結果に過ぎない。.. 実際、それらの 事例の大部分は、彼の頭の中で即興で作り出されたものだ。残りは、オカルトや黒魔術に深く関わっていた 彼自身の秘密の生活から来ている。その関わりは、彼が16歳でワシントンD.C.に住んでいた頃まで遡る。彼は アリステア・クロウリーの著書『法の書』を手に入れたのだ。 彼は、一部の人々が「ムーン・チャイルド」と呼ぶ存在が生み出したいくつかの事柄に非常に興味を持っていた。それは 基本的に、無原罪の受胎を実現しようとする試みであった――ただし、神ではなくサタンによるものとして。もう一つの重要な 考えは、いわゆる「胚移植」の創造――つまり、サタンの霊や悪魔の霊を胎児の 体内に宿らせることでした。これは、催眠術や 薬物、その他危険で破壊的な行為を含む黒魔術の儀式によって行われるものでした。重要な点の一つは、もし この無原罪の受胎に失敗した場合、証拠を破壊することでした。それが、父が中絶に執着するようになった理由です。私には 6歳の頃まで遡るこの記憶があります。私がこれを覚えていることは、父にとってもサイエントロジーにとっても 。私がこれを覚えていることは、父にとってもサイエントロジーにとっても間違いなく問題だ。1939年か1940年頃のことだったと思うが、私は父が母に何かをしているのを見た。母は ベッドに横たわっていて、父は母の足の方を向いて、母の上に座っていた。父の手にはハンガーが握られていた。そこら中に 血が飛び散っていた。父が私に怒鳴ったのを覚えている。「ベッドに戻れ!」少しして医者が 来て、母を病院へ連れて行った。母はその後、かなりの年数、そのことについて口にしなかった。父も同様だった。

ペントハウス:彼は中絶をしようとしていたのですか?

ハバード:彼と母の話によると、彼は私に対して それを試みたそうです。私は妊娠6ヶ月半で生まれ、体重は2ポンド2オンスでした。つまり、私は生まれたわけではなく、これは 私を中絶しようとした結果として出てきたものなのです。それはある夜、パーティー ――彼は 黒魔術の儀式に手を染めていた。それに付け加えるなら、彼は自分を 「獣666」の化身だと思っていた。

ペントハウス:悪魔のことですか?

ハバード:はい。反キリストです。アレスター・クロウリーは、 そのように考えていた。そして1947年にクロウリーが亡くなった時、父は自分が『獣』の外套をまとい、 宇宙で最も強力な存在になるべきだと決めたのだ。

ペントハウス:その当時、あなたは16歳でしたね。 あなたは何を信じていましたか?

ハバード:私はサタニズムを信じていました。家の中には他の宗教など ありませんでした!サイエントロジーと黒魔術です。多くの人が気づいていないのは、サイエントロジーとは、単に長い期間に わたって広げられた黒魔術に過ぎないということです。黒魔術を行うには、通常数時間、長くても 数週間しかかかりません。しかしサイエントロジーでは、それが一生にわたって引き伸ばされているため、気づかないのだ。黒魔術こそが サイエントロジーの核心であり――おそらく、サイエントロジーの中で唯一本当に効果を発揮する部分だろう。 また、父はサタンを崇拝していたわけではないということを理解してもらいたい。彼は自分がサタンだと思っていた。彼はサタンと一体だったのだ。 彼にはサタンとの直接的な通信ルートと力のつながりがあった。父は何かを崇拝するようなことはしなかっただろう。つまり、 自分が宇宙で最も強力な存在だと思っている人間に、崇拝どころか、何に対しても敬意など抱くはずがないのだ。

『ペントハウス』:サイエントロジーが個人レベルでどのように作用すると、あなたは考えていたのか、話を戻しましょう。 もし誰かがあなたの父に手紙を書き、自分の癌を治せるかと尋ねたらどうなりますか?

ハバード:父は「ああ、もちろん、それなら対応できるよ」と言うでしょう。

ペントハウス:では、がんを治す場合の料金はいくらになるのでしょうか?

ハバード:当時は1時間あたり10ドルから25ドル でした。今では、1時間あたり300ドル以上になります。

ペントハウス:その料金で具体的に何を受けられたのですか?

ハバード:オーディティングを受けるためです。昔は、患者が ソファに横になり、オーディターが椅子に座ってカウンセリングを行っていました。「オーディティング」や カウンセリング、そしてプロセッシングという言葉は、 サイエントロジーにおいては実質的に 同じ意味です。

ペントハウス:どのようなことが話し合われるのですか?

ハバード:彼らは、がんとその治療は、 個人の「精神的発達」という主要な問題に比べれば、単なる付随的なものに過ぎないと言うでしょう。そして、ダイアネティックスやサイエントロジーによれば、 がんの説明は、基本的にあなたが性的問題を抱えているということになるのですか?

ペントハウス:性的な問題ですか?

ハバード:その通りです。

ペントハウス:父上は、どうしてそう考えたのですか?

ハバード:父によれば、ごく単純な話だ。がんとは基本的に 制御不能に分裂している細胞のことだが、父によれば、その問題は性的なものにある。したがって がんは性的な問題に根ざしている。もしがんにかかっているなら、その人は性に関して本当にめちゃくちゃな状態にあるということだ。そこで、このオーディティングでは――今はどうなのかは知らないが、おそらく昔と変わらないだろう―― 男の性生活全体に踏み込んでいくことになる。そこには確かに、信じられないほどの執着があった。ダイアネティックスやサイエントロジーにおいて、 性に関する話題は、支配するための強力な手段だった。相手の性生活や空想生活の細部まで記録に残しておけば、 その人を完全に支配できるのだ。

『ペントハウス』:もし、トレーニングを受けた人が単に 辞めたいと思った場合はどうなりますか?

ハバード: そんなことはあり得ない。1950年代には、 何千人もの人々がやって来て、ハバード認定オーディターの 認定証やサイエントロジーの学士号、あるいは博士号といった様々なレベルのトレーニングを受けていた。もし彼らが私の父が が求めた通りに従わなければ、我々は彼らの認定証を取り消した。そして父は、その人物が住む地域のサイエントロジストたちに、 彼とは一切関わらないよう、彼との関係を断つよう通知した。もし彼に関する情報が得られれば、 その情報を彼の妻、家族、子供たち、職場、 至る所に広めた。 それは正真正銘の脅迫だった。「教団に留まれ、さもなくば」というものであった。その後、彼らは いわゆる「倫理審査委員会」というものを設けた。もし従わなければ、茶番裁判にかけられ、 床を磨くような刑を言い渡された。腕に汚れた雑巾をバッジのように巻いて歩き回らなければならなかったと聞いた。 何でもさせられた。鎖のロッカーに閉じ込められたり、ベッドに手錠をかけられたりした。 これは後の時代の話だ。50年代の私たちはもっと単純で、ストレートだった。俺はただ外に出て、奴らをぶっ飛ばしただけだ。

(父にとって、裁判所とは敵とみなした人間を潰すための道具だった……『ペントハウス』誌が このインタビューを掲載する度胸を『ペントハウス』が示してくれたことを嬉しく思う。)

ペントハウス: 身体的な暴力を振るったのですか?

ハバード: ええ。強引に連れ戻したものです。私自身もそうしました。それに、 当時、私の体重は240ポンドほどあったことを理解しておいてください。サイエントロジーを教えていた頃、私のコースを 途中で抜け出した生徒は一人もいなかった! 私は外に出て、生徒を物理的に連れ戻したものだ。 ご存知の通り、サイエントロジストたちは今、私をフン族のアッティラ以来の最悪の人物のように描こうとしている。彼らは 私が組織のトレーニング・ディレクターだった頃、文字通り何千人もの人々を訓練したことを忘れている。私は50年代を通じて、 サイエントロジーのプロセスや手順の多くを考案した。私は本当に組織の創設と運営に貢献した。 組織の構想と構築の7年間、私は非常に深く、直接的に関わっていた。だから、私を貶めようとする彼らの 試みは滑稽に思える。 かつて私は、「私のコースから途中で抜け出した者は一人もいない」とよく言っていたものだ。ESTが厳しいと思うなら、 50年代に私の下でコースを受けてみるべきだった!

『ペントハウス』:もし誰かがあなたのクラスに参加し、 「これはでたらめだ」と決めつけて二度と戻ってこなかったら、どうなるのですか?

ハバード:もしコースに申し込んで私のクラスに来たのなら、 私はあなたをそこに留め置くか、もし去ったなら実際にあなたを連れ戻しに行くでしょう。

ペントハウス:あなたはすでに金を受け取っているのに、なぜわざわざそんなことをするのですか?

ハバード: なぜなら、私は自分が全知全能だと思い込んでいたからだ――つまり、 完全に傲慢で自己中心的だった――それが第一の理由だ。私は実に我慢ならない人間だった。

ペントハウス:お父様は、こうしたことが起きていることをご存知でしたか?

ペントハウス:身体的な暴行以上のことはありましたか?

ハバード:ある少女を砂漠の 小屋に少なくとも2、3週間は閉じ込めたことを覚えている。

ペントハウス: なぜこうしたことは決して公表されなかったのですか?

ハバード: なぜなら、ロベスピエールやヒトラーの下で起きたのと同じような恐怖政治が、 50年代にも、そして今も起きているからです。この世には実際の勇気などほとんどないということを理解しなければなりません。 世の中には、本当の勇気を持った人間などほとんどいないということを理解しなければなりません。人を操るのはかなり簡単です。人を黙らせるのに大したことは要りません、 本当に要らないのです。50年代には、私がやるべきことはただ電話をかけて、「ねえ、君の 奥さんは、君の愛人のことを知りたいと思うだろうね」と言うことだけでした。すると相手はショックを受けて「なんてことだ!」と言うのです。 私はこう言いました、 まあ、誰もそんな情報を明かしたいとは思わないでしょう。もし奥さんが知ったら、本当に最悪なことになると思いますから、 絶対に知られないように手配しておきます。さて、もう少しオーディティングを受けに来てもらえませんか 。……さて、

My mother was lying on the bed and my father (L Ron Hubbard) was sitting on her, facing her feet. he had a coathanger in his hand.

あなたは心の底では、サイエントロジーについて言ってきた批判的なことは 単なる恨み言に過ぎないことを知っているはずです。心の底では、それらは本当のことではないのです。 あなたはそれを知っているでしょう?」すると、 その男はこう言うのです。「ああ、もちろん、それはよく分かってるよ!」 そして、サイエントロジストたちがあなたを脅迫できなければ、彼らは「特殊 作戦」を通じて、あなたに対するスキャンダルを作り出すのです。そうした作戦はかなりの数ありました。例えば、最近こんなことがあった。私は 関与していなかったが、サイエントロジストたちはカリフォルニア州の副司法長官を巻き込もうと 偽の作戦を企てた。サイエントロジストが修道女になりすまし、彼の子を妊娠したふりをして、彼に対して 告訴状を提出するというものだ。また別の計画では、フロリダ州クリアウォーターの市長を 偽のひき逃げ 事故に巻き込もうとした。彼らがこのように仕組んだ作戦は、次から次へと挙げることができる。

『ペントハウス』:これは1950年代から続いているのですか?

ハバード:ええ。当時は、今のようにはるかに 洗練された作戦に比べれば、かなりおとなしかったよ。例えば、資産を隠していた時――フィラデルフィアにいた時のことを覚えている 。FBIと連邦保安官局が、法廷侮辱罪で父を追っていたんだ。そこで僕は 父と一緒に、顧客名簿一式と現金でいっぱいのスーツケースを持って、街中を駆け回っていたんだ!山へ逃げたんだ!

ペントハウス: そのお金は結局どこへ行ったのですか?

ハバード:その多くは海外へ送られました。しかし父は、いつでもすぐに逃げられるように、 寝室の近くにかなりの額を手元に置いていました。靴箱の中にです。父は銀行を信用していなかったのです。

『ペントハウス』: 具体的にはどれくらいの金額の話ですか?

ハバード: 当時ですか?少なくとも数十万ドルはありました。1959年に 父に最後に会った時、彼は少なくとも2000万ドルを隠し持っていると話していました。

ペントハウス:そのお金を投資していたのですか?

ハバード:いいえ。彼は常に手元資金を潤沢に保ちたがっていました。非常に流動性を高くして、 いつでも逃げ出せるようにしていたのです。

ペントハウス:その資金は一体どこから来たのですか?サイエントロジーの用語で言えば、 オーディティングを受けるにはどれくらいの費用がかかったのですか?

ハバード:その人が持っている分だけかかった。彼は組織に留まり続け、 組織に 留まり、より高いレベルへとオーディティングを受け続け、持っている全財産を私たちに支払うまでだった。人々は 家や車を売り、株式や有価証券を現金化し、そのすべてをサイエントロジーに捧げたのだ。

『ペントハウス』:その代償として、彼らに何を約束したのですか?

ハバード:我々は彼らに月を約束し、そしてそこに たどり着く方法を実証した。彼らはそのために魂さえも売り渡すだろう。我々は彼らに、神のような力を手に入れられると 伝えていた――それが我々の伝えたことだった。

ペントハウス:どのような人々がこの約束に誘惑されたのですか?

ハバード:実に様々な人々です。IQを上げたい、気分を良くしたい、 自分の問題を解決したいと願う人々。また、権力を振るって他人を 支配したいと願う人々もいました。覚えておいてほしいのは、これは権力ゲームであり、ピラミッド型の階層を頂点まで登りつめること、そして より多くの権力を得るために誰を踏み台にできるかが重要だということです。これは神経症的な人々にとって非常に魅力的です。そして、 貪欲な人々にとっても。アメリカ人にとっても非常に魅力的だと思います。なぜなら、彼らはインスタントコーヒーから インスタントコーヒーからインスタント・ニルヴァーナに至るまで、すべてが即座に手に入ると信じがちだからだ。ほんの数語の魔法の言葉を発したり、いくつかの課題をこなしたりするだけで、人は 神になれる。人々はこれを信じている。ほら、サイエントロジーは実際には魂に働きかけるのではなく、エゴに働きかけるのだ。サイエントロジーで起こることは、 人のエゴが、このSF的な空想のヘリウムによって、宇宙規模の 大きさにまで膨らまされるということだ。そして、これは非常に魅力的である。特に、この国の知識層にとっては魅力的だ。彼らは 自分たちが最も知性が高い人間であるかのように感じさせられているが、実際には、感情的な観点から見れば、 彼らは完全に愚かだ。立派な教授、医師、科学者、芸術や科学に携わる人々が、 信じられないほどサイエントロジーにハマっていく。それは彼らの知的水準に訴えかけ、感情的な 弱さを補強した。教授を見せろと言われれば、俺は50年代に戻るんだ。ただ頭を蹴り飛ばして、朝食代わりに 食ってやる。

『ペントハウス』:それは今日のカルトと同じくらい若者を惹きつけたのですか?

ハバード: はい。かなりの数のヒッピーを引き寄せましたが、彼らには金がなかったため、 私たちは彼らとは距離を置くようにしていました。

『ペントハウス』:貧しい人はサイエントロジストになれないのですか?

ハバード:いいえ、とんでもない。

ペントハウス:この国でカルトがこれほど人気を博していることについて、どうお考えですか

ハバード: それらは非常に危険で破壊的だと思います。誰かが あなたの代わりに考えるべきではないと思います。そして、まさにそれがカルトのやり方なのです。サイエントロジーを含め、すべてのカルトはこう言います。 「私があなたの心であり、脳だ。私はあなたのためにすべての仕事を済ませ、道を開いておいた。あなたが すべきことは、ただ思考を停止し、私が作った道を歩むことだけだ。」しかし、私はこう学びました。 多様性には大きな力があり、賑やかな議論や討論は非常に健全であり、奨励されるべきだということを学びました。だからこそ、 私は米国の政治体制を気に入っているのです。それは単に、どんなに間違っていたり馬鹿げていたりしようとも、 争ったり議論したり、飛び跳ねたり、叫んだり、あらゆる種類の意見を持つことができるからです。 ここの人々は、 自分なりの見方をする権利を放棄する必要はない。サイエントロジーやその他の あらゆるカルトは一次元的だが、我々は三次元の世界に生きている。カルトは麻薬と同じくらい危険だ。それらは 最も重大な犯罪、すなわち魂の強姦を犯しているのだ。

『ペントハウス』:サイエントロジーには多くの著名人や重要人物が 惹きつけられたとおっしゃいましたね。具体例をいくつか挙げてもらえますか?

ハバード:1950年代後半のイギリスで私たちが関わっていた人物のうち、 2人はエロール・フリンと、当時労働党の上層部にいたある男性でした。 私の父とエロール・フリンは非常によく似ていました。彼らが興味を持っていたのは、金、セックス、酒、そしてドラッグだけでした。当時、 50年代後半のフリンは、すっかり燃え尽きた廃人のような状態だった。だが彼は、 父と密輸取引に関わっていた。地中海からの金や、薬物――主にコカインだ。 二人とも、どこか現実離れした存在だった。ある点では、父を尊敬せざるを得なかった。先ほども言ったように、父は 落ちぶれて、一文無しだったSF作家だったが、あるSF小説を一冊書き上げ、 それが真実だと世間に信じ込ませた。何百万人もの人々に売りつけ、数十億ドルを手に入れ、誰もが彼を ある種の神のように思うようになった。彼は本当に、現実を超越した存在だった。フリンもそうだった。 二人に否定的なことはいくらでも言えるが、彼らは自分の好きなように振る舞い、好きなように生きていた。夕食の席で この二人の男たちの軽妙な会話を聞くのは、いつも楽しかった。とんでもない連中だ。 エロール・フリンは、金のためなら何でもするという点でも父に似ていた。彼はベッドに何でも連れて行った――少年、 女の子、50歳の女性、10歳の少年……フリンも父も、飽くことのない欲望の持ち主だった。愛人は山ほどいた。 彼らは贅沢三昧の生活を送っていた。

『ペントハウス』:では、その労働党の幹部についてはどうですか?

ハバード:彼はKGBと英国 諜報機関の両方の二重スパイだった。彼はまた、激しい同性愛者でもあった。彼は父に、少年たちに対して、彼の黒魔術であり、魂を砕くような 洗脳術を少年たちに使うよう求めていた。彼は、その少年たちを自分の性的奴隷にしたかったのだ。彼は、英国政府内やその周辺で非常に影響力を持っていたため――さらに ロシア側に情報を売っていたため――父の 技術を使って人々の精神を破壊しようとしていた。そして、父もまたそうしていたのだ。

ペントハウス:お父様はソ連に情報を売っていたのですか?

ハバード:はい。父はそれで、サセックス州イースト・グリンステッドにあるセント・ ヒル・マナーを購入する資金を得たのです。そこは現在、サイエントロジーの英国本部となっています。

ペントハウス:お父様はソ連政府にどのような情報を 売っていたのですか?

ハバード:父自身はスパイ活動などしていませんでした。彼が普段やっていたのは 夜中の不自然な時間に、あの奇妙な小柄な連中を事務所や自宅に入らせることでした。父は私に KGBにファイルの閲覧を許可しており、その対価として4万ポンドを受け取っていると語りました。これが セント・ヒル・マナーの購入資金となったのです。

ペントハウス:KGBがあなたの父親から入手し、 国家安全保障に害を及ぼす可能性があった具体的な情報について、何かご存知ですか?

ハバード:1950年代初頭の赤外線熱探知ミサイルの計画です。 彼らは、主任エンジニアの一人であった人物に対して徹底的なオーディティングを行い、その情報を入手しました。 今日に至るまで、大規模な潜入工作が行われてきました。サイエントロジーは常に、軍や政府関係者に対して 並外れた関心を寄せてきました。ここに座っている私にはそれを証明する術はありませんが、KGBが デンマーク経由でロンドン、そして米国へと渡った東ドイツの工作員たちを訓練し、彼らは表向きはサイエントロジストだったと私は考えています。 彼らは非常に優秀なサイエントロジストとなった。彼らは極めてよく訓練されていた。

ペントハウス:お父様は、単に金のためだけにこれをされたのですか?

ハバード:はい。稼げば稼ぐほど、彼はもっと欲しがるようになりました。彼は 貪欲になったのです。彼にとって本当に興味があったのは、お金と権力の行使だけであり、 それがどこにあろうと、誰のものであろうと。道徳や 政治など、彼にとっては全く関係なかったのです。

ペントハウス:労働党の幹部は、サイエントロジーを通じて 若い部下を何人か手に入れたのですか?

ハバード:はい。イギリス人はサイエントロジーを受け入れる準備ができていました。イギリスの 教育制度はレズビアンや同性愛を助長している。なぜなら、生まれてから20代になるまで、 目にするのは同性の姿ばかりだからだ。学校はそれほどまでに男女が隔離されている。そしてサイエントロジーでは、セックスに焦点が当てられていることに気づくだろう。 セックス、セックス、セックス。私たちがオーディティングを行う相手について最初に知りたかったのは、その人の性的逸脱だった。 ご存知の通り、実際には、正常位だけのセックスをしている人はごくわずかだ。だからやるべきことは、 その人の性癖、それが何であれ、見つけることだけだ。彼らの夢や空想だ。そして、その核心、 彼らの性的衝動や欲望、空想を見つければ、鼻に輪を通してどこへでも連れて行ける。 彼らの空想を叶えてやると約束するか、あるいは暴露すると脅す――極めて単純なことだ。そして、人々は確かにとんでもない 性的空想を抱いている。それ自体に何の問題もない――私は、他人の 性的慣行について価値判断を下すべき人間としては、この世で最もふさわしくない人物だ。だが、一度彼らの性的核心を見つければ、彼らは手中に収まる。そして、それを見つけるには、洗脳や、 オーディティング、尋問、調査、尾行、写真撮影、盗聴など、あらゆる手段を用いるのだ。

『ペントハウス』:あなたがそれを全部やったんですか?

ハバード:もちろん。

ペントハウス:サイエントロジーには、他にも英国政府の高官が はいましたか?

ハバード:ウィンストン・チャーチルの医療スタッフの一人がいました。 我々は彼を完全に掌握していました。

ハバード:ええ、もちろん。ほら、あの人たちは自分たちの情報が どこへ流れているのか気づいていなかったんです。彼らはいつも、サイエントロジーのオーディティングにおいては、 神父と懺悔者の間のような守秘義務があると思い込んでいた――だが、実際はそうではなかった。人々は単にそう思い込んでいたし、今もそうだ。しかし、誰もが 互いのファイルに何が書かれているかを知っていたのだ。

ペントハウス:お父様のスパイ活動について、あなたが覚えている 最初の事例は何でしたか?

ハバード:1944年のある日のことを覚えています。父はオレゴン州の 海軍基地から帰宅した際、腕に大きな灰色の金属製の箱を抱えていました。父はそれを家の 小さな付属ガレージに入れ、その上に防水シートをかぶせました。その週末、風変わりな 男たちが家に来ていた。夏だったのに、彼らは分厚いウールのオーバーコート―― 濃い茶色のオーバーコートを着ていたのを覚えている。それが頭から離れなかった。 「地獄のように暑いのに、なぜ 地獄のように暑いのに、なぜオーバーコートを着ているんだ?」と。当時、私はまだ10歳くらいだった。とにかく、その大柄で汗だくの 男たちは箱を車に積み込み、走り去っていった。だが、彼らが来る前に、私はこっそり箱の中を覗いてみた。中には 奇妙な形の物体が入っていた。それが一体何なのか、さっぱり分からなかった。 その後、50年代になって、私は軍用品店をぶらぶら歩いていたら、ふと、あの箱の中にあったものとそっくりな 物体を見つけた。それはレーダーの心臓部だった。戦争中――あの男たちが私たちのガレージからそれを持ち去った 当時――それは極秘の、超貴重なもので、数千ドルの価値があった。もし捕獲されて爆破されるようなことがあれば、

それから1955年、私はロンドンのサイエントロジー事務所で働き始めた。事務所で一人の女性が、 奇妙な連中と奇妙なことをしているのに気づいたので、彼女を調査した。すると、彼女は共産党の 共産党員であることを突き止めた。私は彼女に激怒し、彼女のアパートに押し入ったところ、何十枚もの小さな コード帳を見つけた。それらは小さなミルクパッドのようで、文字や数字がごちゃごちゃと書き込まれていた。私は手配して 彼女をロシア大使館まで尾行させた。そしてついに、彼女について父に長い報告書を書き送った。父は激怒した。もう 調査するな、報告書を書くな、調べたことを誰にも話すな、証拠はすべて破棄しろと命じた。 私は父に向かって叫んだ。「あの忌々しいロシア人どもがオフィス中をうろつき回って、一体何をしているか分からないんだぞ!」 父も 怒鳴り返した。「あいつらをそこに置いておきたいんだ!」と。彼女はKGBによって、父の承知と同意のもとでそこに配置されたのだと彼は言った。 これは本当に私を悩ませた。海軍の中佐だった祖父は、その 赤・白・青の誇りと誠実さで私に強い印象を与えていたからだ。彼は昔ながらの軍人だった。父とは180度違う人間で、 実のところ、私がサイエントロジーから抜け出し、頭を整理できたのは彼のおかげだと大いに思っている。 彼の愛国心が私に染み込み、父がロシア人と関わっていることに対して 嫌悪感を抱かせるようになったからだ。

『ペントハウス』:それがサイエントロジーに幻滅した理由だったのですか?

ハバード:それが始まりでした。私は父が 病的な、サディスティックで、悪辣な男であることに気づき始めました。彼の行動と、私が読んだ ヒトラーの思考や行動様式との間に、ますます多くの共通点を見出したのです。父は本当に敵を滅ぼし、世界を支配したいと望んでいるのだと 支配しようとしているのだと気づき始めた。敵とみなされた者は誰でも、私を含めて、破壊されなければならなかった。この「フェアゲーム」という方針は 最初からあった。それなしでは組織は存続できない。それは人々を非常に黙らせ続けるのだ。

ペントハウス:殺すということですか?

ハバード: まあ、彼は実際に人を殺すことを望んでいたわけではない。なぜなら、 ただ殺しただけでは、どうやって相手を本当に破壊できるというのか?彼が望んでいたのは、彼らの人生、 家族、評判、仕事、金、すべてを破壊することだった。父は、 破壊を企てる時、できるだけ長く相手を生かしておき、拷問し、罰を与えたいと願うタイプの人間だった。もし彼が あなたを破壊すると決めたなら、路地裏で泥酔し、薬物に溺れ、自分の吐いた嘔吐物の中で転げ回り、 妻や子供を永遠に失い、仕事も金もない姿を見るのを喜ぶだろう。彼は通りすがりにあなたを蹴り、他人に 「この男を俺がどうしたか見てみろ!」と言うのを喜ぶだろう。彼はハエの羽をむしり取り、 よろめき回るのを見て楽しむような男だ。ほら、これは彼のサイエントロジーの信念とも合致している。彼は、もし君がただ 死んでしまえば、君の魂は外に出て、別の体に宿るだろうと感じていた。そのように敵を破壊することで、君は彼に 彼に恩を売ることになる。つまり、L・ロン・ハバードの支配下から彼を解放してやることになるんだ、わかるか?

ペントハウス:多くのサイエントロジストが同様の 哲学を持っていると言われています。

ハバード:ええ。彼と同じように、サディスティックな者が多いのです。非常にゲルマン的、 まさにゲシュタポのような連中です。

ペントハウス:彼らは殺人さえも厭わないと思いますか?

ハバード:多くの者は止めないだろう。サイエントロジーが 築かれている、あの極秘の格言は「汝の意志のままに」だ。それが法のすべてである。これもアリステア・クロウリーの黒魔術に由来する。 アリステア・クロウリーに由来する。これは、あなたが自分自身の法であり、法の上に立ち、 自らの法を作り出すことを意味する。あなたは他の人間のあらゆる配慮を超越している。意志の行為によって存在したのだから、 望むことは何でもできる。もし外に出て誰かを殺すと決めたなら―― ――バム!――それだけだ。意志の行為である。いかなる感情や心情とも結びついておらず、 いかなる倫理や道徳、法律にも支配されていない。彼らは極めて凶悪な人々だ。完全に 攻撃的である。大抵の人は、こうした人々を狂気じみていて、荒々しく、凶暴で、予測不能だと考える。私にとってはそうではない。狂気 に囚われた人間は極めて予測可能だ。なぜなら彼らは同じ精神的・霊的なメリーゴーランドに閉じ込められており、ただ ぐるぐると回り続けることしかできないからだ。何年もの間、私は彼らに対抗し――生き延びてこられた――それは単に、私もかつては 彼らの一人だったからだ。私にはとてつもなく優れた師がいた。

ペントハウス:お父様は家族に対して 暴力的な振る舞いをされましたか?

ハバード: 私に対してはそうではなかった。だが、彼は多くの女性をひどく殴りつけた。 血まみれ、目の周りのあざ、歯が折れる、ありとあらゆる傷を負わせました。彼は女性たちを容赦なく殴り倒したのです。彼の怒りの爆発は信じられないほどでした。 ヒトラーがかつて見せたような激怒の報告を読んだことがありますが、それはまさに私の父のそれと同じでした。彼は特に 食事に関しては神経質でした。彼は食べる前に、必ず誰かに食卓の料理をすべて試食させてからでないと 。食事が気に入らなかったり、何か怪しいと感じたりすると、食卓ごと持ち上げて壁に叩きつけるのを見たことがある。 50年代に入ると、彼は非常に奇妙な行動をとるようになった。服を何度も何度も洗濯させなければならなかった。 一日に6回もシャワーを浴びていました。これらすべてが、彼が服用していた大量の薬や医薬品が原因だったのではないか、と 私はよく考えていました。

ペントハウス:お父様は多くの薬物を服用されていたのですか?

ハバード:はい。16歳の頃からでした。ご存知のように、薬物は 強力な黒魔術の行使において非常に重要です。薬物を個人的に摂取することで、 深淵の領域への扉を開くための意識的能力が拡大されるのです。

ペントハウス:彼は普段、どのような薬物を使用していたのですか?

ハバード:時期によって様々ですが、ほぼあらゆるものを。彼は かなりの心気症だったからです。コカイン、ペヨーテ、アンフェタミン、バルビツール酸系薬物。彼が 摂取しなかったものを挙げる方が手っ取り早いでしょう。

ペントハウス:彼はあなたにドラッグを勧めたのですか?

ハバード:ええ、彼は私と一緒にやっていました。彼は本当に夜型の人でした。 僕らはよく一晩中、彼のオフィスや家で座り込んで、ハイになっては話していた。彼は口が 達者で、話すのが大好きだった。そしてもちろん、50年代には、彼が僕を後継者に決めたので、 自分の知っていることをすべて教えてくれたかったんだ。彼が最初に始めたのは、私が10歳の時に、私のガムにフェノバルビタールを混ぜることだった。 これは、黒魔術を実践し、力への道を開くために、より深いトランス状態を誘発するためだった。

ペントハウス: 具体的にはどのように機能するのですか?

ハバード:説明は少々長くて複雑です。 基本的な理屈としては、この宇宙にはかなり強力な力がいくつか存在するということです。例えば、ヒトラーは 私の父が関わっていたのと同じ黒魔術やオカルトの儀式に関わっていました。全く同じものです。これは、 私が述べたように、エジプト時代よりもはるか昔に遡るものです。それは極めて秘密めいたもので、非常に強力で、非常に実用的であり、 そして非常に危険です。洗脳など比べものになりません。適切な用語は「魂の破壊」でしょう。 それは魂を割き開くようなもので、そうすることで、そこに存在する力、すなわち 、すなわち悪魔的かつ悪魔的な 力へと通じる様々な扉を開くのだ。簡単に言えば、それはトンネルや大通り、あるいは入り口のようなものだ。他者――特に女性を 利用して――その力を自分の中に引き込むことは、信じられないほど陰湿だ。それを見れば、フー・マンチュー博士など幼稚園児の ように見えてしまう。これは究極の吸血行為であり、究極の精神操作だ。血を求めるのではなく、相手の 魂を狙うのだ。そして、文字通り、超能力のハンマーのように相手の魂を砕き、 魂を砕き、その力を引き込むことができる状態に至るために、薬物を摂取するのだ。彼はサイエントロジーの「オペレーティング・セタン」技法を、まさに 同じ目的のために考案した。だが、もちろん、自分の頭をガラスのハンプティ・ダンプティのように――百万の破片へと粉砕されるという特権を得るには、 数百時間のオーディティングと数万ドルもの巨額が必要となる。とんでもない 支離滅裂な話に聞こえるかもしれないが、それによって父は巨万の富を築いた。

『ペントハウス』:お父様が最後に公の場に姿を見せたのはいつですか?

ハバード:60年代のある時、彼は イギリスのテレビ局にインタビューに応じた。それ以来、彼は公の場に姿を現さず、 徐々に世捨て人のようになっていきました。彼が 世捨て人になった理由の一つは、自身の心身の健康状態が著しく悪化し、 一般の人々やサイエントロジーの信者たちに、自分がどれほど衰弱しているかを 知らせるわけにはいかなかったからです。彼は、サイエントロジーが 効果がないという事実を如実に物語る存在でした。

『ペントハウス』:過去20年余りの人生を振り返って、 もしやり直せるなら、何を変えますか?

ハバード:それは複雑な質問ですね。もし最初からやり直せるとしたら、 同じことをするでしょう。私の父のような父親がいたのですから。違う生き方はできなかったと思います。 23年間は地獄のような日々でしたが、天国にたどり着くためには、時には地獄を通らなければならないこともあります。とても刺激的な 人生だった。そう言えるよ。僕たちの家系は、少なくとも200年か300年前まで遡る、悪党やならず者の長い系譜なんだ。 だから、僕たちはこういう人生のために生まれてきたんだろう。僕は「逆境と論争の説教者」だと言ってきたし、 それに生き甲斐を感じている。それに、私たちの姿を見て、人々が「神になろう」とするのをやめてくれるかもしれない。

ペントハウス:もしお父様がご存命だったらどうしますか?  彼と対峙することはできますか?

ハバード:はい、ぜひそうしたいですね。

ペントハウス: 彼を恐れていますか?

ハバード: いいえ。もし彼が病気なら、私が世界中で見つけられる最高の 治療を受けられるように手配するでしょう。私は彼を、自分自身が黒魔術や薬物、そして自身の妄想に巻き込まれた 黒魔術や薬物、そして自身の妄想に溺れた結果、被害者となったのと同じくらい、彼もまたこの一連の出来事の被害者だと考えています。彼は自分自身によって犠牲者となったのです。

ペントハウス:多くの人々は、あなたの父親が 数多くの罪や犯罪を犯したと主張するでしょう。彼は罰を受けるべきだと思いますか?

ハバード:彼は罰を免れてはいません。現時点では、 生死にかかわらず、彼は自らの狂気の中に陥っており、それだけで十分な罰だと思います。自分の頭の中に閉じ込められることこそが、 最も恐ろしい牢獄なのです。彼にとっては、逃げ場のない爆発する花火工場の中に閉じ込められているような ものなのでしょう。

ペントハウス:父親の死を願ったことはありますか?

ハバード: いや、そんなことはないと思う。彼が 俺に何をしたかに関わらず――俺たちは最高に楽しかったんだ!

ペントハウス:世間をだまし取っていたこと?

ハバード:そうだよ!あの頃も楽しかったし、今も楽しい。 そして実のところ、犯罪という点で言えば、父は究極の罰を受けていると思う。それは、自身の狂気の中に閉じ込められ、 囚われているということだ。彼には逃げ道などない。

サイエントロジーの反論

サイエントロジー教会とL. ロン・ハバード・シニアをめぐる論争の双方の立場を読者に伝えるため、『ペントハウス』誌の寄稿編集者アラン・ソネンシャインは、 同教会の会長であるヘーバー・ジェンツシュ牧師と電話による長時間のインタビューを行った。 そのインタビューの抜粋を以下に掲載する。

ジェンツシュ:はっきり言わせてください。メディアは、犯罪者 ――恐喝者、変質者など――といった者たちによって扇動されており、彼らがこうした主張を繰り広げるたびに、我々がそれに応答しなければならないという状況です。 その人物の信頼性は底を突きている。そして、我々がただ座って 一連の告発に反論することには、何の意味もないと思う。

『ペントハウス』:デウルフが主張するように、サイエントロジーは極めて費用がかかり、 時間を要するプロセスであるというのは事実ですか?

ジェンツシュ:効果があるものを見れば、高価だとは思いません。そしてサイエントロジーは 極めて実用的なシステムです。私が知っている教会――私は全米の宗教指導者たちと 関わっていますが――の中には、什一献金の制度があり、生涯にわたってそれを支払っているところもあります。それはかなりの 金額になりますが、それ それだけの価値がある。だが、宗教の分野から離れて精神科医を見てみよう。 彼らは、とんでもないことをやっているんだ。精神科医の中には、電気ショック療法や精神外科手術、薬物投与、 あらゆる種類の処置に対して、実質的に法外な料金を請求している精神科医がいる。それらは個人にとって本当に破壊的なものだ。そして彼らは、そうした活動に対して国から数十億単位の資金提供を受けている。そこでサイエントロジーが登場する 登場したわけだ。まず第一に、先ほど言ったように、『ダイアネティックス』のような本を手に取るだけで実践できる。そして、 かかる費用は本の代金だけだ。あるいは、プロのカウンセラーなどの立場から実践することもできる。 デウルフ氏は 教会に在籍して24年にもならないので、彼が我々の 現在の状況を語る権威とは到底言えません。 しかし、あなたが言うように――それは高価なのか、それとも時間がかかるのか? そうですね、私がスタッフに加わるずっと前から、 私はサイエントロジーを徹底的に実践していました。 時間がかかるとは感じませんでした。 実践しながらも 職業を続け、両立させることができたのです。

ペントハウス: 貧しい人でもサイエントロジーのカウンセリングを受けることはできますか?

ジェンツシュ: もちろんです。

『ペントハウス』:受けられるんですか?

イェンツシュ:もちろんです。 つまり、彼はスタッフとして参加できるし、そのために カウンセリングも受けられるし、すべてをこなせるんだ。

ペントハウス:メディアがこの組織について報道しようとすると、 教会員から威圧を受けているというのは本当ですか?

ジェンツシュ:ハ! まあ、私はただこう言いますよ。「自分の目で確かめてください」と。もし 彼らが脅されているのなら、一体どうやって『タイム』誌やABCテレビの『20/20』、 ケーブル・ネットワーク・ニュースの全国版、ABC テレビの『ワールド・ニュース』、ロサンゼルス・タイムズ、ニューヨーク・タイムズが、 すべて同じ日にサイエントロジーについて報道したことをどう説明するんだ? つまり、 どう説明するんだ? 冗談じゃないよ!

ペントハウス:サイエントロジー教会が、 教会に対して否定的な発言をした元信者を執拗に追及してきたという主張がなされています。

ジェンツシュ:具体的な名前を教えていただけますか?

ペントハウス: 真っ先に思い浮かぶのはジェラルド・アームストロングです。

ジェンツシュ:アームストロング氏は私の義理の義理の息子です。 彼とはかなり 親しい間柄だ。彼は事務員で、車の運転もしていた。それ以外には何もしていなかった。辞めた後は、 地位を上げようとしていたようだ。もし彼がサイエントロジストに 追われていると思っているなら、こう言っておく。電話がかかって くるって? 警察に行って電話を盗聴しましょう。盗聴ってのが何か分かるでしょう?単に 電話の通話を追跡するだけです。だから、その電話がどこからかかってきているのか突き止めましょう。だって、うちの連中からじゃないんですから。 私も知りたいんだ。だから、そう叫んでいる連中全員に、これが私の提案だ。

ペントハウス:L・ロン・ハバード・シニアが、 もう 存命ではないかもしれないという疑惑に対して、どうお答えになりますか?

ジェンツシュ:ハバード氏は先週、私に手紙を送ってくれました。彼は、 私たちの要請に基づき、記録を封印し保管している裁判所宛てに書きました。さて、彼は、 私に写しを送り、この手紙の中で、非常に綿密な証拠に基づいた広範な法医学的背景を記していました。 、この国のトップクラスの法科学者が、 1983年2月2日までに調合された可能性のあるインクを再現したのです。 彼はそのインクをペンに詰め、ハバード氏に送りました。 ハバード氏は裁判所に手紙を書き、私に写しを送り、さらにその手紙のインクの下と横に自身の指紋を 残しました。 そして、一流の法科学分析官たちが証明したように、それは1983年2月2日に調合されたインクである。第二に、 それは彼の筆跡である。第三に、それらは彼の指紋である。以上である。しかし、この手紙は、 法科学の観点からも、法廷で認められる記録の観点からも、ハバード・シニアがこの一連の事態を完全に掌握しており、 この一連の事態、そして自身の資金、人生、活動…を完全に掌握していたことを立証している。

『ペントハウス』:ハバード氏にお話を伺うことは可能でしょうか?

ジェンツシュ:私…私は、『ペントハウス』誌が、これまでの活動歴を鑑みれば、ハバード氏についてまともな記事を書いてくれるとは思いません。彼らは 彼を貶め、中傷し、彼の持つ信頼性をすべて破壊しようと、あらゆる手段を講じるだろうと思います… 私は『ペントハウス』を読んだことがありますが、そこには、私たちのように 精神医学に反対する者、電気ショックや精神外科手術に反対する者に対する憎悪が満ちています……私はそれを こう表現するしかありません。彼らがそれに反対する唯一の理由は、ハバードが驚異的な教育 体制を確立したからだ。彼らはそれを憎んでいる。あらゆるものを徹底的に憎んでいる…… [編集者注:ジェンツシュ牧師は、 『ペントハウス』誌の編集内容について、自らが考えているほど詳しくないようだ。同誌が掲載した数多くの精神医学批判記事の中には、 「精神医学によるホロコースト」(1979年1月号)、「精神医学は人を殺す」(1981年4月号)、 「電気ショック:続く恐怖」(1982年6月号)などがある) 私の現在の考えは、メディアには、彼らに最低限の倫理観と誠実さが あるということを証明してもらわなければならない、というものだ……現時点では、彼らを信頼する理由は何もない。全くない。彼らは貪欲だと感じる。彼らには 何に対しても関心がないように思える……650万人の人々が、素晴らしい能力を持ち、充実した生活を送っているというのに…… しかし、メディアがそうしたことを報じようとしている様子は全く見られない……

『ペントハウス』:ハバード氏には、ハバード・ジュニア氏による 申し立てに対して反論する権利があると考えています。

ジェンツシュ:つまり、あなた方は犯罪者である人物に、 犯罪者ではない人物と同じ権利を与えているということですね。

ペントハウス: 私たちはただ真実を明らかにしようとしているだけです。

イェンツシュ: 率直に言わせてもらえば、私に取材してきた すべての主要メディアから同じことを聞かされました。そして、そのどれもが、ほんの少しの誠実ささえ持ち合わせていませんでした。

『ペントハウス』:ハバード氏と面会する前に、 もし何か問題があれば、喜んで解決に向けて協力します。

イェンツシュ: ええと、彼に会えるかどうかは分かりません。というのも、 彼がどこにいるのか全く見当がつかないからです……ただ、これだけは言っておきます。もしハバード氏から依頼されたら、現在彼にインタビューしたすべての メディアが、二度と、絶対に、個人的なインタビューを得られないようにします。つまり、 『タイム』誌がそうならないことは保証できる… ABCテレビがそうならないことも保証できる: 他のすべてのメディアも 絶対にそうならないと保証します。それを約束しますし、もし彼が何らかの主要なメディアイベントや いかなる種類のインタビューを行うと決めたなら、私はその実現に向けて奔走します。私は、それらのメディア関係者一人一人が、決して、絶対に、 絶対に、絶対に、彼へのインタビューを得られないようにします。

-END- 『ペントハウス』記事

(c) 1983 Penthouse

リンク:サイエントロジー現指導者、デビッド・ミスキャヴィッジの奇妙なオカルトとのつながり

スペイン当局がサイエントロジストを一斉検挙した後、スペインで手錠をかけられたヘーバー・ジェンツシュの写真:

picture of Scientology's President Heber Jentzsch in Handcuffs after arrest in Spain

「サイエントロジストは崇拝しない」 と、上の写真に写っているヘーバーは、ウィリス・カート率いるリバティ・ロビー宛ての手紙に記した。

L・ロン・ハバード・ジュニア(ロン・デウォルフ)によるその他の記事:

L・ロン・ハバード・ジュニアによる1983年の音声講義の書き起こし - ロン・デウルフ 1982年のクリアウォーター委員会公聴会における証言 『サイエントロジーの息子』 - ニューカーク・ヘラルド紙記事 1982年 宣誓供述書 L・ロン・ハバード・ジュニア L・ロン・ハバードの伝記、 マイケル・リン・シャノン著 1978年 - 「シャノン・レポート」 LAタイムズ連載「サイエントロジー」 『L・ロン・ハバードの形成』第3章 L・ロン・ハバードとの生活 『OT8の真実』、 サイエントロジーの核心的な信条は、アンフェタミンによる幻覚に基づいている そして、L・ロン・ハバードの曾孫の話……「母は今でも、祖父の足を折ると脅すロンからの手紙を保管している」

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ref: https://www.lermanet.com/scientologynews/penthouse-LRonHubbardJr-interview-1983.html

情報源

https://www.lermanet.com/scientologynews/penthouse-LRonHubbardJr-interview-1983.html

(2026-03-31)