吉田繁治 : 100年に一度の経済転換期 : 資産バブルの正体と 2026年の危機
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前置き+コメント
最近 up された 吉田繁治 の解説動画(前編相当)を AI で整理した。彼の解釈や予想はともかく、彼が列挙する具体的な データ/数字 は参考になる筈。
以下、情報源を NotebookLM で整理した内容。
要旨
この動画は、100年に一度と言われる世界的な金融・経済の転換期をいかに生き抜くかを解説したものです。
著者は、リーマン・ショック以降の過剰な通貨発行が、商品価格ではなく株や住宅などの資産価格の異常な高騰を招いていると指摘しています。
特にトランプ氏による相場操縦的な動きや、AI関連株における循環投資の実態に警鐘を鳴らし、これらをバブルの臨界点であると分析しています。また、中東情勢による資源不足やインフレ下での円安・ドル安が進 行し、従来の預金だけでは資産価値が守れない時代が到来したと説いています。
最終的に、日米の金融抑圧政策が限界を迎え、2026年以降に深刻な金融危機が再来する可能性を予測する内容となっています。
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目次
- 前置き+コメント
- 要旨
- 100年に一度の金融・経済大転換期:現状分析と生き抜くための指針
- 吉田繁治氏による2026年前後の金融・経済情勢予測と要因分析
- 現状の金融経済環境
- 経済原理の変容
- 歴史的危機の連鎖
- 米国の構造的課題
- 日本経済の窮状
- 将来予測(2026年以降),
- 歴史に学ぶ「お金の価値」:ポンドの没落から円・ドルの未来を読み解く
- AI関連株の循環投資メカニズムと政治的市場操作に関する構造分析レポート
- 情報源
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100年に一度の金融・経済大転換期:現状分析と生き抜くための指針
エグゼクティブ・サマリー
現在、世界経済は1929年の大恐慌に匹敵する、100年に一度の規模の転換期に直面している。当時との決定的な違いは、政府による「通貨の大量増刷」が背景にある点である。
本資料は、通貨供給量の増加がもたらす資産価格のハイパーインフレ、AI関連株を巡る不透明な循環投資の実態、そして地政学リスクが引き起こす供給ショックについて詳述する。主要な結論として、日本および米国は「金融抑圧(インフレ下での低金利維持)」を選択せざるを得ない状況にあり、これは長期的には通貨価値の劇的な下落と、英国ポンド が辿ったような国力の衰退を招くリスクを孕んでいる。
1. 金融経済の基本原理と構造変化
1.1 フィッシャーの交換方程式の再定義
現代の経済を理解するためには、従来の「貨幣数量説(MV=PT)」に「資産価格」の概念を組み込む必要がある。
- MV=PTの現状:
- M (マネーサプライ): 2008年のリーマン危機以降、世界中で中央銀行による通貨増刷が加速した。
- V (流通速度): 預金の回転率。
- P (物価水準): 2020年頃まで一般物価が安定していたのは、中国からの安価な製品供給が要因であった。
- T (実質GDP): 商品生産。
- 資産価格への転移: 余剰マネーは一般消費財ではなく、株、不動産、金などの「資産」に向かい、資産価格におけるハイパーインフレを引き起こしている。
1.2 日米の資金循環構造
日本と米国では、マネーのフローが対照的な構造となっている。
項目 日本 米国 通貨政策 異次元緩和による500兆円の増刷 FRBによる年率14%のマネーサプライ増 資産状況 大外純資産 533兆円(世界最大) 大外純負債 26兆ドル(約4160兆円) マネーの行方 国内で使われず、25%が米国資産へ流出 海外からの借り入れで株・債券を維持 影響 円安による貧困化 資産価格の高騰による名目上の富裕化 2. 地政学リスクと供給ショック:イラン戦争の影響
現在進行中の地政学的な緊張、特にイランを巡る情勢は、世界経済に決定的な打撃を与える可能性がある。
2.1 エネルギーと物流の危機
- ホルムズ海峡とバベル・マンデブ海峡: 世界の原油供給の20%がこれらの中東の要衝に依存している。封鎖が長期化すれば、備蓄(世界平均90日分)が底をつき、原油価格の暴騰を招く。
- 米国の備蓄危機: 米国の戦略備蓄はすでに危機的なライン(約30日分)まで減少している。
2.2 食料危機(化学肥料不足)
- 供給網の断絶: 中東は世界の化学肥料の約35%を供給している。
- 収穫量への影響: 肥料不足は農業生産を直撃し、最悪の場合、世界で十数億人が飢餓に直面する可能性がある。日本も食料の60%を海外に依存しており、輸入物価高騰の影響を強く受ける。
3. 資産バブルの実態と市場操作
現在の株価高騰、特にAI関連銘柄の上昇には、ファンダメンタルズに基づかない側面が強い。
3.1 AI関連株の「循環投資」スキーム
AIデータセンター事業は、現状では莫大な経費(半導体更新費用、電気代)に対し収益が追いつかず、赤字の状態である。これを隠蔽し株価を維持するために、以下のような「循環投資」が行われている。
- 資金供給: 大手IT企業(例:Microsoft)がAI開発企業(例:OpenAI)に巨額の貸付や出資を行う。
- 発注: AI開発企業はその資金で半導体(例:NVIDIA)を購入し、データセンターを構築する。
- 利益の還流: IT企業はAIサービスの利用料を支払う形で、形式上の売上を発生させる。
3.2 トランプ・マニピュレーション(相場操縦)
ドナルド・トランプ氏に関連する動きとして、根拠のない「停戦合意」情報をSNS等で流し、原油安・株高を意図的に作り出す手法が指摘されている。
- 手法: 発言直前に先物を購入し、市場が反応した後に売り抜けることで、トランプ・カンパニーや関連ファンドが巨額の利益を得ている。
- モラルハザード: SEC(証券取引委員会)がこれらを摘発しない「国家ぐるみの株価操縦」の様相を呈している。
4. 迫り来る「金融抑圧」と通貨の没落
4.1 米国政府の資金繰り問題(2026年度)
米国は2026年度に深刻なキャッシュフロー問題に直面する。
- 利払い費の増大: 国際利払いが1.2兆ドルに達し、軍事費を上回る。
- 借り換えの困難: 中国などの海外勢が米国債を売り越し、金(ゴールド)へシフトしている。
4.2 英国ポンドの歴史的教訓
第二次世界大戦後の英国は、対GDP比250%の債務を抱え、以下のプロセスで没落した。
- 金融抑圧: インフレ率よりも低い金利を強制し、実質金利をマイナスにする。
- 通貨価値の下落: 投資家がポンドを売り、価値は1/5まで下落。
- 国力の衰退: 1人当たり国民所得が劇的に低下し、途上国並みとなる。
現在の米国および日本(債務対GDP比230%超)は、この英国のモデルをなぞっている。日銀がFRBの意向に従い、円安を容認しながら米国債を買い支える構造は「抱きつき心中」とも言える極めて危険な状態である。
5. 今後の展望とリスク要因
2026年から2027年にかけて、以下の事態が想定される。
- インフレの加速: コストプッシュ型のインフレ(原油・肥料高)に加え、通貨増刷によるデベースメント(価値下落)が進行する。
- 金利上昇とバブル崩壊: 金融抑圧にも限界があり、長期金利が上昇に転じれば、割高なAI関連株や不動産バブルが崩壊する可能性がある。
- ドルの基軸通貨性の揺らぎ: BRICS連合による暗号資産を用いた独自の貿易決済圏の構築(他極化)が進み、ドルの地位が低下する。
結論
我々は現在、表面上の株価高騰という「バブルの臨界点」にいる。通貨をただ保有しているだけ では、円安とインフレによって実質的な資産は目減りし続ける。通貨価値の崩壊を前提とした、抜本的な資産防衛と状況判断が求められる局面である。
吉田繁治氏による2026年前後の金融・経済情勢予測と要因分析
イベントまたは経済現象 主な要因・背景 予測される経済的影響 具体的な数値・指標 関連国・地域 資産価値・通貨への影響 将来の展望(推測) 世界的な金融・経済の大転換(100年に一度のスケール) 1929年の大恐慌に類似した金融の動き、政府による通貨の大増刷、AI関連株のバブル的状況。 通貨価値の暴落、ハイパーインフレ(資産価格において)、銀行危機の再発。 日経平均最高値 69,317 円(予測含む)、米国の対外純負債 26 兆ドル。 日本、米国、G7、中国 通貨(円・ドル)の価値下落。米ドル価値は110年で 3.1% まで低下。円は 1/2 に減価。 2026年前後に金融・経済の大きな転換点が訪れ、既存の通貨システムが揺らぐ。 AI関連株のバブルと循環投資 Microsoft、OpenAI、NVIDIA間での不透明な資金循環(循環投資)と、トランプ政権によるSEC(証券取引委員会)の不作為。 実体経済を伴わない株価高騰。収益性(ROI)の欠如によるバブル崩壊のリスク。 AIデータセンター建設に1箇所 1 兆円規模の投資。Microsoft時価総額 752 兆円(日本GDPの 1.2 倍)。 米国、日本 AI関連株が 4 倍に高騰。バブル崩壊時は 2 倍程度まで急落する可能性。 電力不足や収益化の失敗により、AIバブルは2026年末から2027年にかけて崩壊する可能性がある。 地政学リスクによる供給ショック(イラン・イスラエル情勢) 中東情勢の悪化に伴うホルムズ海峡およびバベル・マンデブ海峡の封鎖リスク。 原油価格の高騰、化学肥料(世界の 35%)の不足による農業生産の 35% 減少、穀物価格上昇。 世界原油需要の 20% が供給停止。穀物・資源のドル建て価格が既に 30% 上昇。 イラン、イスラエル、中東、日本、韓国 輸入物価の高騰、エネルギー自給率の低い日本・韓国への甚大な打撃。 2026年3月頃からの緊張激化により、世界的なスタグフレーション(物価高と景気後退)が深刻化する。 トランプ政権による市場マニピュレーション(操作) SNSを通じた根拠のない停戦合意発言や、トランプ系ファンドによる先物取引の活用。 株価・原油価格の意図的な乱高下。一部の投資家(トランプカンパニー等)への利益集中。 数千億円から数十兆円規模の利益創出。停戦発言による日経平均の 5% 変動。 米国 金融市場のモラルハザード。ドル増刷と金利抑制(金融抑圧)によるドルの価値毀損。 「MAGA(アメリカを再び偉大に)」の名の下に、海外マネーを利用した米国資産の強制的押し上げが続く。 米国財政の キャッシュフロー問題と「抱きつき心中」 米国債の利払い急増(軍事費超え)、日本等の同盟国によるドル買い支え。 ドル基軸通貨体制の崩壊、ブリックス連合による代替通貨(暗号資産)への移行。 米国債の利払い 1.2 兆ドル。日本による対外純資産(主にドル) 533 兆円。 米国、日本、ブリックス諸国 ドルの 1/2 への下落に伴い、ドルを買い支える円も連鎖的に没落(抱きつき心中)。 2026年から2028年にかけてドル・円の地位が低下し、世界経済は多極化に向かう。 [1] ■緊急配信:100年に一度のスケールの、金融・経済の転換期を行く抜く(その第一部:状況編)
現状の金融経済環境
提供された資料によると、現在の状況は1929年から始まった米国発の世界大恐慌に類似する「100年に一度のスケールの金融・経済の大転換期」に位置づけられています。当時の大恐慌時との決定的な違いは、現在の中央銀行や政府が危機に対して「通貨の大増刷(マネーサプライの異常な拡大)」を行っている点にあります。
この「通貨の大増刷」を根本原因として、現状の金融経済環境には以下のような劇的な変化と危機が同時進行しています。
1. 実物需要の飽和と「資産ハイパーインフレ」
現代のG7諸国では、衣食住や自動車などの実体経済における商品需要がほぼ充足しています。そのため、中央銀行が供給し続けた膨大なマネーは商品の購入ではなく、株、ドル債、不動産、金、暗号資産などの「資産購入」に直接向かいました。その結果、商品価格のインフレ以上に、株や不動産などの資産価格が高騰する「ハイパーインフレに近い資産インフレ」が引き起こされています。
2. 実態を伴わないAI株バブルと「金融抑圧」
現在、インフレや戦争などの地政学的な悪材料があるにもかかわらず、日米の株価は異常な高騰を見せています。この背景には大きく2つの要因があります。 一つは、インフレ下では本来金利を上げるべきところを、人為的に金利を低く抑え込みながら通貨を増刷し続ける「金融抑圧」が行われていることです。 もう一つは、AI関連株への過剰期待と「循環投資」です。AIデータセンターは莫大な維持費(電力代や半導体更新費など)がかかり事業収益は赤字であるにもかかわらず、大手IT企業間でデリバティブ 等を用いた不正会計すれすれの資金循環(投資と売上の循環)が行われ、実態の伴わないバブルを形成しています。
3. 「異次元緩和」の代償:劇的な円安と日本の貧困化
日本は2013年以降の「異次元緩和」により500兆円規模の円を増刷しましたが、その大半は国内ではなく米国の資産(対外純資産)に向かいました。これにより、1ドル80円だった為替レートが160円へと半値に下落し、日本人の預金価値や賃金の国際的な価値は実質的に半減しました。円預金だけを持ち続けることは「永久貧乏」を意味するほどの急激な通貨価値の下落(ディベースメント)が進行しており、日本国民の貧困化を招いています。
4. 地政学リスクによる「実体経済のインフレ(物価高)」の加速
イランやイスラエルを巡る中東情勢の悪化、特にホルムズ海峡やバベルマンデブ海峡の軍事的な緊張により、原油や化学肥料の 供給不足が深刻化しています。日本はエネルギー・資源の95%、食料の60%を海外からの輸入に依存しているため、原油価格の高騰はドル建ての輸入価格を跳ね上げ、日本の生産者物価や消費者物価の致命的な高騰(コストプッシュ・インフレ)を引き起こす局面にあります。
5. 米国債務のキャッシュフロー危機と「ドル基軸」の崩壊リスク
米国は2026年度に巨額の国債の借り換え時期を迎えますが、金利上昇によって国債の利払いが軍事費を上回る規模に膨張しています。この債務を維持するため、米国はさらに通貨増刷と金融抑圧に頼らざるを得ない状況です。 歴史的に見ると、これは第二次世界大戦後に巨額の戦費(国債)を抱え、通貨増刷によってポンドの価値が5分の1に大暴落して没落した英国のプロセスと酷似しています。事実、BRICS諸国や海外の中央銀行はすでに米国債を売り越し、安全資産として金を買い進めており、貿易決済も多極化へ向かうなど、ドル基軸体制からの離脱が始まっています。日本はドルに対して「抱きつき心中」とも言える追従姿勢をとっており、米国ドルの没落はそのまま円のさらなる没落に直結する構造になっています。
総括
100年に一度の大転換期の現在の金融環境は、「実体経済の停滞・資源インフレ(物価高騰)」と「通貨増刷による異常な資産バブル」が同時進行する極めていびつで脆い状態にあります。通貨(ドルや円)の価値が歴史的な規模で希釈・下落していく中で、従来通りの「円預金中心」の価値観のままでは乗り切れない深刻なパラダイムシフトが起こっていると資料は結論づけています。
経済原理の変容
100年に一度の大転換期において、従来の経済学の常識や基本原理が全く通用しない次元へと変容していることが資料で指摘されています。
特に重要な「経済原理の変容」は以下の4点に集約されます。
1. フィッシャー方程式(MV=PT)の変質と「資産インフレ」へのシフト
伝統的な経済学では、「おカネ(マネーサプライ)」と「経済・物価」の関係はフィッシャー方程式 (MV=PT:マネーサプライ×流通速度=物価水準×実質GDP)によって説明されてきました。通常、マネーサプライが増えれば商品物価が上昇(インフレ)するはずですが、1994年以降は安価な中国製品の流入によって世界的に物価が抑え込まれました。 さらに決定的な変化として、21世紀のG7諸国では衣食住や自動車などの「実体としての世帯の商品需要」がほぼ充足しきっています。その結果、中央銀行が大量に増刷したマネーは商品の購入(物価上昇)には向かわず、株や不動産、ドル債などの「資産購入」へと直接向かいました。資料は、現代の方程式には「資産価格」を加える必要があり、インフレは商品価格ではなく「ハイパーインフレに近い資産価格の高騰」として現れるという基本原理の変容を指摘しています。
2. インフレ下の「金融緩和(金融抑圧)」という異常事態の常態化
経済の基本セオリーでは、物価上昇(インフレ)局面においては金利を上げて経済を冷ます必要があります。 しかし現在は、中東情勢などに伴う原油や資源・食料の高騰でコストプッシュ・インフレが進んでいるにもかかわらず、日米の政府・中央銀行は金利を人為的に低く抑え込み、さらに通貨を増刷し続けるという「未曾有の逆 の行動」をとっています。これは、巨額の国債利払いを維持するために行われる「金融抑圧」であり、本来の経済原理とは真逆の政策が国家運営の前提となってしまっています。
3. 企業収益(ファンダメンタルズ)と株価の完全な乖離
本来、資本市場において株価は企業の事業収益(ROI)やファンダメンタルズに基づいて形成されるべきものです。 しかし現在のAI関連株は、莫大なデータセンター維持費(半導体更新費や電力代)によって事業自体は永続的な赤字構造であるにもかかわらず、異常な高騰を見せています。この背景には、大手IT企業同士が新株引受権付きの社債(ワラント債)などのデリバティブを用いて、不正会計すれすれの「循環投資(資金をぐるぐると回して架空の売上と投資を捏造すること)」を行っている実態があります。また、トランプ氏の関連企業やファンドによるSNSを通じた意図的な先物操作(マニピュレーション)も行われており、「赤字企業でも循環投資と国家ぐるみの市場操作で株価を吊り上げられる」という、市場の価格形成原理の破壊が起きています。
4. 「貯蓄の美徳」の崩 壊と通貨価値の希釈(ディベースメント)
「真面目に働いて自国通貨を貯蓄すれば豊かになれる」という従来の資本主義的な価値観は完全に崩壊しました。 株や不動産が高騰している現象の本質は、資産の価値が上がっているのではなく、「通貨を増刷しすぎたことによる通貨価値の劇的な下落(ディベースメント)」です。実際、1913年に発行されたドルの購買力は現在3.1%にまで落ち込んでおり、日本円に至っては異次元緩和以降の数年でドルに対して価値が実質半分(1ドル80円から160円)に下落しました。この変容した原理のもとでは、「円預金だけを増やし続けることは永久貧乏になることを意味する」とされ、従来の「貯蓄主義」が逆に最大の経済的リスクとなるパラダイムシフトが起きています。
総括
100年に一度の大転換期においては、「マネーの供給が実体経済を成長させる」という近代経済の基本原則が限界を迎えています。代わりに、「実需の伴わないマネーゲームによる極端な資産バブル」と「国家ぐるみの市場操作・金融抑圧」が経済を駆動する極めていびつな状態へと、経済を動かすルールそのもの が根本的に変容しているのが現状です。
歴史的危機の連鎖
資料では、「100年に一度の金融・経済の大転換期」が、単発の出来事ではなく、過去の危機への対処が次なるより大きな危機を生み出す「歴史的危機の連鎖(ドミノ現象)」として描かれています。
この危機の連鎖は、主に以下のプロセスで進行し、最終的な通貨危機へと向かっています。
1. リーマン危機とコロナ危機が招いた「過剰流動性(マネー増刷)の連鎖」
現在の異常な資産インフレの起点は、2008年のリーマン危機(米国発のドル危機・銀行危機)に遡ります。この時、銀行システムの崩壊を防ぐため、日米欧の中央銀行は緊急で莫大な通貨の増刷を行いました。 さらに2020年のコロナ危機による経済活動の停止に対し、世界の中央銀行は再び大規模なマネー増刷で補填しました。この連鎖的に供給された過剰なマネーは、商品需要ではなく世帯や企業の預金増加を経由して、株、不動産、金、暗 号資産などの資産購入へと直接向かい、現在の極端な資産バブルを引き起こす根本原因となりました。
2. 地政学リスクの連鎖(ウクライナから中東へ)と「実体インフレの加速」
過剰なマネーが市場に溢れる中、地政学的な危機が連鎖して実体経済のインフレ(物価高)を直撃しています。 2022年のウクライナ戦争によって穀物等の供給が停止し、商品物価の上昇が顕在化しました。さらに現在は、イランやイスラエルを巡る中東情勢へと危機が連鎖しており、ホルムズ海峡やバベルマンデブ海峡の封鎖リスクが高まっています。これにより世界需要の約20%を占める中東原油や、世界シェアの35%を占める化学肥料の供給が脅かされており、過去のマネー増刷と相まって、致命的なコストプッシュ・インフレ(物価や食料価格の高騰)を引き起こす局面に突入しています。
3. 金利上昇が引き起こす「国債の不良債権化と新たな銀行危機」
インフレの加速は必然的に金利の上昇を招きますが、これが過去の危機対応で積み上がった「巨額の国家債務」と衝突し、金融システムを脅かす連鎖を生んでいます。 金利が上昇すれば国債の価格は下落するため、大量の国債を保有する日米の金融機関は巨額の含み損を抱え、国債が不良債権化します。さらに、金利上昇はレバレッジをかけたAI関連株などの先物ポジションの縮小(売り)を誘発し、AI株バブルの崩壊を引き起こす可能性が高まっています。日米の政府・中央銀行は新たな銀行危機やバブル崩壊を防ぐため、インフレ下にもかかわらず金利を抑え込み、さらに通貨を増刷する(金融抑圧)という異常な対応に追い込まれています。
4. 過去の歴史とのフラクタルな連鎖:「大恐慌」と「英国ポンド没落」の再現
資料は、この一連の危機の連鎖が、過去の歴史的な大暴落プロセスと酷似していると指摘しています。 現在の金融の動きは、米国株の暴落から世界に波及した1929年の大恐慌時の状況に類似していますが、当時は通貨増刷が行われなかったのに対し、現在は国家ぐるみの通 貨大増刷が行われている点が異なります。 現在の米国が向かっているのは、第二次世界大戦後にGDPの250%もの戦争国債を抱え、金利支払いと返済に行き詰まった英国の姿です。当時の英国は金融抑圧と通貨増刷に頼った結果、世界一だったポンドの価値が5分の1にまで大暴落し、経済規模が途上国並みに没落しました。
総括
100年に一度の大転換期における「危機の連鎖」とは、金融危機(リーマン)→ パンデミック(コロナ)→ 地政学危機(ウクライナ・中東)と続くショックに対し、国家がひたすら「通貨増刷と借金(国債発行)」で凌いできたツケが一気に表面化している状態です。この連鎖の行き着く先は、かつての英国ポンドのように、基軸通貨であるドルの暴落(ディベースメント)と基軸体制の崩壊であり、ドルに追従する日本円も同様の価値暴落の危機に直面していると資料は警告しています。
米国の構造的課題
「100年に一度の金融・経済の大転換期」という文脈において、資料は米国が抱える構造的課題を、単なる一時的な景気後退ではなく「国家財政の破綻危機」と「ドル基軸体制の終焉」という、帝国の根本的な維持不可能性として描いていま す。
具体的に、米国は以下のような致命的な構造的課題を抱えています。
1. 巨額債務と「2026年度キャッシュフロー(資金繰り)問題」
米国の最大の構造的弱点は、極端に膨張した国家債務です。現在、米国は日本の約5倍にあたる39兆ドル(約6240兆円)もの既発国債を抱えています。特に2026年度には、そのうち約9兆ドルもの国債の満期返済・借り換え債の発行時期が集中するという、極めて深刻なキャッシュフロー問題に直面します。さらに、近年の金利上昇によって国債の利払いが1.2兆ドルに急増し、すでに軍事費を上回る規模にまで膨れ上がっているという異常事態に陥っています。
2. 軍事費の膨張と「地政学的な機能不全」
ウクライナや中東情勢などの地政学リスクへの介入により、米国はミサイルなどの兵器が枯渇しており、生産体制を維持するために軍事費を従来の1兆ドルから1.5兆ドルへと50%も増額せざるを得なくなっています。し かし、国民の約60%が中東での戦争に反対しており、予算承認権限を持つ下院(特に中間選挙を控えた議員)が予算案に反対する可能性が高まっています。予算が通らなければ武器の生産も戦争も継続できないという、「世界警察」としての軍事的な機能不全が構造的に露呈しています。
3. ドル基軸体制からの離脱(ディ・ダラリゼーション)
これまで米国は、巨額の国債を海外に買ってもらうことで財政とドル基軸を維持してきましたが、その構造が崩壊し始めています。中国をはじめとするBRICS諸国や海外の中央銀行は、米国債を外貨準備として保有するリスクを避け、急速に米国債を売り越して現物の金を買い進めています。実際、世界の中央銀行の資産において「金の時価がドル債を上回る」という歴史的・シンボリックな逆転現象が起きており、2028年から2029年にかけて貿易通貨の多極化(ドル離れ)が決定的なものになると予測されています。
4. 他国マネーへの依存と「極端なモラルハザード」
