自動書記による新聖書:Oahspe(オアスペ)
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前置き+コメント
UFO 現象の裏面をひっくり返すと典型的な精神世界的発想がベッタリと貼り付いている。その意味で、John Ballow Newbrough が自動書記で綴った "Oahspe : A New Bible" を取り上げる。
John Ballow Newbrough の
この本は自動書記を通じて記録されたとされ、過去2万4000年にわたる地球と天界の歴史や、創造主であるジェホヴィからの啓示を詳しく説明しています。本書の教えを信奉する人々はフェイスイストと呼ばれ、菜食主義や平和主義、他者への奉仕を重んじる共同体生活を実践しました。
は、
- Sixto Paz Wells が自動書記を発端(*1)として Rahma(ペルーの UFO 召喚団体)を創設
- 出口なおが自動書記を発端として大本教を創設
と同じ構図。
(*1)
Rahma の主張 : テレパシーで指定された場所に 5-6人のチームで赴き、UFO に乗り込んだ ⇒ この謎と本質を解く (2025-03-11)
以下、情報源を NotebookLM で整理した内容。
要旨
『オアスペ:ア・ニュー・バイブル』は、1882年にアメリカの歯科医 John Ballow Newbrough(ジョン・バロウ・ニューブラフ)によって出版された、膨大な記述を持つスピリチュアルな著作です。
この本は自動書記を通じて記録されたとされ、過去2万4000年にわたる地球と天界の歴史や、創造主であるジェホヴィからの啓示を詳しく説明しています。本書の教えを信奉する人々はフェイスイストと呼ばれ、菜食主義や平和主義、他者への奉仕を重んじる共同体生活を実践しました。内容には宇宙論や言語学、倫理学などの多様な主題が含まれており、特にシャラム・コロニーといった理想郷建設の試みに大きな影響を与えています。
現代ではカルト的な側面を批判される一方で、独自の宗教的・歴史的世界観を持つ奇妙で驚くべき文学作品としても評価されています。
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目次
- 前置き+コメント
- 要旨
- ブリーフィング資料:『オアスペ:新しい聖書』の概説と分析
- Oahspe(オアスペ)に関連する団体とコロニーの概要
- 19世紀米国における空想的共同体の実験:シャラム・コロニーの興亡と運営原理に関する事例研究報告書
- ジョン・ニューブラフと『オアスペ』:1880年代アメリカに現れた「新しい聖書」の全貌
- 『オアスペ』完全入門ガイド:19世紀の驚異的な「新しい聖書」を解き明かす
- 『オアスペ』におけるフェイシズムの宇宙観と教義体系:比較思想的分析
- 2. 創造主「ジェホヴィ(Jehovih)」の定義と神学的多面性
- 情報源
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ブリーフィング資料 :『オアスペ:新しい聖書』の概説と分析
エグゼクティブ・サマリー
『オアスペ:新しい聖書(Oahspe: A New Bible)』は、1882年にアメリカの歯科医ジョン・バロウ・ニューブラフによって出版されたスピリチュアリズムの著作である。本書は、ニューブラフが「自動筆記」という手法を用いて天界の使者から受け取ったとされる「新しい啓示」をまとめたものであり、24,000年に及ぶ地球と天界の歴史、宇宙論、そして現代に向けた道徳的教えを網羅している。
本書の核心的な教えは、創造主(エホビ)への直接的な信仰と、他者への奉仕、平和主義、菜食主義に基づいた生活実践である。これらの教えの実践者は「フェイスイスト(Faithists)」と呼ばれ、19世紀後半にはアメリカ各地で共同体(コロニー)が形成された。特にニューメキシコ州に設立された「シャラム・コロニー」は、孤児の養育と理想社会の実現を目指した野心的な試みとして知られる。科学的・歴史的根拠については批判的な見解が多いものの、その独創的な宇宙観や「スターシップ」という用語の先駆的な使用など、現代文化やスピリチュアルな潮流において独自の地位 を占めている。
1. 成立の背景とプロセス
1.1 著者と執筆手法
- 著者: ジョン・バロウ・ニューブラフ(1828–1891)。オハイオ州出身の歯科医であり、1870年代からスピリチュアリストとして活動していた。
- 執筆方法: ニューブラフによれば、本書は「自動筆記」によって執筆された。彼は毎朝30分間、新しく発明されたタイプライターの前に座り、自分の意志とは無関係に手が動くままに文章を綴ったと報告している。
- 出版: 1882年にニューヨークで初版が刊行された。約900ページに及ぶ大著であり、100以上の図版が含まれている。
1.2 初期の反響と評価
1882年10月に行われた最初の発表会では、オリエンタル学者や象形文字の研究者が出席した。
- 言語的特徴: 専門家の中には、本書に含まれる図形がエジプトの象形文字に類似していると指摘し、人間業ではないと主張する者もいた。
- 文体: 当時の『ニューヨーク・タイムズ』紙は、インドの宗教とセム系の宗教を融合させたような内容であり、文体は古風なキング・ジェームズ版聖書と現代英語が混在していると評した。
2. 核心的な教義と教え
『オアスペ』は、特定の教派(セクト)や信条(クリ ード)を否定し、創造主との直接的な対話を重視する。
2.1 創造主の概念
- 創造主は「エホビ(Jehovih)」や「オマズド(Ormazd)」など多くの名前で呼ばれる。
- 創造主は男性性と女性性の両面を併せ持つ存在とされる(女性的側面は「オム(Om)」と呼ばれる)。
- 「神(God)」や「主(Lord)」という称号は、かつて人間として生きていた霊界の存在(高度な天使)が務める「役職」を指す。
2.2 奉仕と昇進(グレード)
- 各個人は「他者への奉仕」の度合いによって格付け(グレード)される。
- 魂の状態が良いほど、死後に待ち受ける天界の条件も向上する。
- 全ての魂は最終的には上昇(昇進)の過程をたどるが、利己的な行動や肉食は低いレベル(地獄の状態)に留まる原因となる。
2.3 生活規律(フェイスイストの規律)
- 食事: 菜食主義(ヴィーガン、植物性食品のみ)。
- 平和主義: 戦争や暴力の否定。
- 共同生活: 10家族から最大3,000人規模の共同体での生活。
- 直接の交信: 救世主や偶像を介さず、創造主と直接交信する。
3. 世界観と宇宙論
3.1 歴史のサイクル
『オアスペ』によれば、人類の歴史は約3,000年周期のサイクルで進行し、進歩と後退を繰り返す。
- 現在は新しい時代(コスモン時代)の始まりとされる。
- 記述は72,000年前の霊界の出来事から始まり、失われた大陸「パン(Pan)」(またはワガ)が太 平洋に存在したことなどが詳しく記されている。
3.2 宇宙構成と科学的説明
- ボルテックス(渦)理論: 惑星の運動は、磁気や光、熱、重力を統合する「ボルテックス(微妙な包囲網)」によって説明される。ただし、この理論は科学的にはアイザック・ニュートンの法則によって否定されたルネ・デカルトの説に類似している。
- 用語: 現代において、ニューブラフは「スターシップ(宇宙船)」という言葉を最初に使用した人物の一人である可能性が指摘されている。
4. 社会的実践:フェイスイスト・グループと共同体
本書の出版後、その理念を実践するために複数の団体が設立された。
4.1 シャラム・コロニー(Land of Shalam)
1884年にニューメキシコ州ラスクルーセスの北部に設立された理想主義的な農耕共同体。
- 目的: 平和的で菜食主義的な生活の実践と、都市部の孤児を養育すること。
- 孤児養育: 「フェイスイスト預かり所」などを通じて集められた様々な人種の子供たちが、愛情を持って育てられた。
- 衰退と閉鎖: 繰り返される不作、市場の欠如、リオグランデ川の洪水などの経済的問題により、1901年に閉鎖された。子供たちは他の孤児院へ送られた。
4.2 現存・関連団体
現在もアメリカ国内(カリフォルニア、コロラド、ニューヨークなど)や国外(イギリス、オランダ、オーストラリアなど)に、フェイスイストの流れを汲むグループや寺院が存在している。
5. 批評とレセプション
『オアスペ』に対する評価は、極端な賛辞と痛烈な批判に分かれている。
評価のタイプ 主な内容 肯定的評価 シュルレアリスムの詩人デイヴィッド・ガスコインは、当初は馬鹿げていると感じたものの、後に「英語で書かれた最も驚くべき本」と評価した。 否定的評価/批判 多くの批評家(マーティン・ガードナー、ゴードン・スタインなど)は、内容を「月明かり(たわごと)」や「捏造」と断じ、事実誤認や未達成の予言が多いと指摘している。 歴史的評価 エドガー・ジョンソン・グッドスピードは、本書を有名な聖書の偽作の一つとして分類している。 結論
『オアスペ:新しい聖書』は、19世紀のスピリチュアリズムが生んだ極めて独創的かつ包括的な体系を持つテキストである。その教えは、個人の道徳的向上から壮大な宇宙論、そして社会改革としての孤児救済や共同体運営に至るまで多岐にわたる。科学的整合性や歴史的事実との乖離は指摘されつつも、140年以上を経た現在もなお、特定の信仰者層や文化研究の対象として影響力を保持し続けている。